ARで体感する新世界の物語
2025年10月6日から、関西の歴史を感じる全く新しい体験「新世界ARクロニクル Powered by Local Verse」が始まります。このプロジェクトは、一般社団法人関西イノベーションセンター(KIC)、田村駒株式会社、そして株式会社デザイニウムの3社の協力により実現しました。AR(Augmented Reality)を活用することで、利用者は物語の主人公として新世界の歴史を体感できるとともに、さまざまなストーリーやキャラクターと出会うことができます。
プログラムの概要
このAR体験は、実際に「BILLIKEN CITY ウォーキング」の一部として展開され、利用者はWebアプリを通じてマップ上の特定のスポットを巡ります。通天閣や新世界市場といった観光名所を訪れると、商人や駅員、料理人など5人の「ビリケン」キャラクターと触れ合い、それぞれに設定された物語にアクセスできます。これにより、参加者自身が選択を行い、その選択によってビリケンたちのセリフが変わるというインタラクティブな要素が加わります。クイズや演出を楽しむ中で、すべての物語を体験したユーザーには特別なARフォトフレームもプレゼントされます。
実証実験の目的と将来の展望
本コンテンツは、未来のアプリ展開に向けた実証実験として位置付けられています。実際のユーザーの動作を通じて、現地での通信状況や利便性の確認が行われます。将来的には地域データを利用した自動的な物語生成、行動分析のためのダッシュボードの導入など、より高機能なプラットフォームへと進化を目指しています。また、この試行を通じて、物語の分岐設計が適切かどうか、運用コストや制作効率、観光効果の測定手法についての見極めを行います。
Local Verseプロジェクト
「新世界ARクロニクル」は、デザイニウムが展開する「Local Verse」プロジェクトの一環で、生成AIやARを活用した観光体験を提供します。参加者は、各地域に配置された「語り手」との出会いを通じて、その地域に隠された歴史や文化を再発見することを目的としています。このプロジェクトでは、各地域から集めた文化データを基に、物語の内容が多言語で自動生成され、地域の魅力を国際的に発信することが可能です。特に、訪日外国人や若い世代に対して、文化教育に寄与する価値ある観光体験の提供を目指しています。
体験方法と詳細
「新世界ARクロニクル」は、2025年10月6日から2026年1月15日までの期間で利用できます。体験は、特設ページ(https://localverse.jp/shinsekai-ar-chronicle)にアクセスし、Webブラウザ上で実施されます。特定の体験スポットには、通天閣や周辺の商店街、ホテルなどが含まれ、身近な観光名所をARで楽しむことができるのです。
各社の役割
このプロジェクトにおいて、KICは全体の企画とプロモーションを担当し、田村駒はキャラクター提供、デザイニウムはARコンテンツの開発を行っています。
共同開催される「BILLIKEN CITY ウォーキング」も発表されており、リアルとバーチャルの両方を楽しめる新しい体験を観光客に提供します。
このAR体験を通じて、訪れる人々が新世界の歴史に触れ、地域との新たな関わりを持つことが期待されます。