鳥羽商船高専の練習船『鳥羽丸』が栄誉を受賞
三重県鳥羽市に位置する独立行政法人国立高等専門学校機構鳥羽商船高等専門学校(通称:鳥羽商船高専)の練習船『鳥羽丸』が、2025年のシップ・オブ・ザ・イヤーの漁船・調査船部門賞を獲得しました。この受賞は、新しい船舶設計と革新的な技術を取り入れた証として、多くの関係者に喜びをもたらしました。
表彰式の様子
令和8年7月17日、東京千代田区にある海運クラブで開かれた「海事三学会合同表彰式」において、賞状と表彰盾が授与されました。商船学科の鎌田功一教授や船長の齊心俊憲氏を含む教員や関係者が参加し、受賞の喜びを共にしました。鎌田教授は、「この受賞は、さまざまな方々の支えのおかげである」と感謝の意を示し、今後も海事産業への貢献を続ける意思を表明しました。
『鳥羽丸』の技術的な特長
『鳥羽丸』は、三菱重工マリタイムシステムズ(岡山県玉野市)によって建造され、令和7年3月14日に完成しました。独自の船首部形状を採用し、平水中での造波抵抗を軽減する工夫がされています。このデザインにより、縦揺れも減少し、パンチングやスラミングといった安全面でのリスクも効果的に抑制されています。さらに、自律運航システムや遠隔操船機能も搭載されており、近年の技術革新に対応した設計となっています。
鳥羽商船高専の歴史と教育
鳥羽商船高専は、1875年に航海測量習練所として創立され、1881年に商船黌としての公式な学校が設立されました。全国五つの商船高専の中でも最も古い歴史を持っています。科学的思考を重視したカリキュラムにより、船員養成を行う商船学科とエンジニアを育成する情報機械システム工学科の二つの学科が設置されています。これまでに、多くの海事分野の専門家を輩出してきました。
今後の活動
今回の受賞を契機に、鳥羽商船高専は実践的な教育を進めるだけでなく、『鳥羽丸』の先進性や魅力を広く伝えていく所存です。海事産業の進展に寄与するため、学生たちには高い専門性の教育を行い、地域社会や国際的な舞台で活躍できる力を養っていくことを目指します。
一つの技術を受け継ぎながら、新たな海事の未来を切り開いていく『鳥羽丸』。その動向に、今後とも注目が集まります。