Magniteが業界初のAI主導の自動化ツールを発表
広告業界に革命をもたらす可能性を秘めた新技術が登場しました。世界最大の独立系オムニチャネルSSPである
Magniteは、同社のヘッダー入札ソリューション「
Demand Manager」に、AIによる完全自動化ツールを追加したと発表しました。この自動ラッパー管理ツールは、パブリッシャーが収益を最大化し、業務効率を向上できるように設計されています。
Demand Managerの基礎と機能
Demand ManagerはPrebidテクノロジーを基盤としており、パブリッシャーが自らのビジネス目標に合ったイールドマネジメントツールを活用するためのインサイトレポートやデータエンリッチメント接続を提供しています。その中でも注目されるのが、自動ラッパー管理ツールの機能です。このツールは、機械学習を用いてパブリッシャーのPrebid Wrapperにおける最適な設定を自動で見つけ出し、数十億もの設定を強化して収益を向上させることができます。
実際にこのツールを導入した米国のメディア企業「Ranker」は、広告収益が5%増加したとの報告もあります。この実績は、これからのパブリッシャーにとって自動化と機械学習の導入がいかに重要であるかを示しており、Magniteはこの流れに乗っていると言えるでしょう。
パブリッシャーの声
Magniteの自動ラッパー管理ツールについて、国内パブリッシャーからも期待の声が上がっています。ピクシブ株式会社のプログラマティックマネジメント部マネージャー、石井晃太郎氏は「多くの設定オプションがあるPrebidを解読し、最適化するのは時間がかかるが、この自動ツールが効率化を助けてくれると期待している」とコメントしました。
また、カカクコムの尾﨑将平氏も「機械学習を活用した自動最適化ツールが、収益の最大化に貢献してくれることを期待している。時間とリソースを節約しつつ、収益改善につなげていきたい」と、その可能性に胸を膨らませています。
2023年からの成功と今後の展望
Demand Managerは、自動化機能を進化させ、2023年から2024年にかけてグローバルなパブリッシャーの広告収益を前年比30%増加させました。
Disneyや
Buzzfeedなどの有名パブリッシャーがこのツールを導入しており、コムスコアのランキング上位50社のうち13社がPrebidの管理にDemand Managerを活用しています。これからの広告市場において、Magniteの手腕がどのように展開されていくのか、多くの目が注がれています。
Magniteとは
Magniteは、ニューヨークに本社を置く世界最大の独立系セルサイド広告プラットフォームを提供しています。デスクトップ、モバイル、オーディオ、CTVなど、さまざまなフォーマットで収益化を実現し、信頼性の高い広告インベントリを確保しています。また、同社のサービスは月間数十億の広告トランザクションにも対応し、世界各国の大手企業から高い評価を受けています。オフィスはニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、シンガポール、東京などに展開しています。広告収益の最適化を目的とした最新技術の導入によって、Magniteは今後も成長を続けていくことでしょう。