Spotifyが見えるZ世代のカルチャートレンド
Spotifyは2024年の「Culture Next」報告書を公開し、Z世代に関する興味深いインサイトを提供しました。本報告書は、世界で6億4,000万人以上のユーザーを抱えるこのオーディオストリーミングサービスが、ユーザーの行動や信念をデータに基づき分析した結果です。
Z世代の音楽との関わり
報告書によれば、日本のZ世代の94%が音楽やポッドキャストを日常の活動と結びつけ、「今この瞬間に生きている実感」を得ていると回答。さらに、74%は自らの世代を「主流」であると認識し、過去1年間にコンサートや音楽ライブに参加した割合も74%という高い値を示しています。
この世代の若者たちは、音楽を通じて友人とのつながりを深めるばかりか、自分自身や社会、異文化への理解も深めています。特に、音楽が個人の特別な瞬間と結びつく傾向が見られ、「初めて」をテーマにしたプレイリストはグローバルで8,600万分も再生されています。多くのZ世代は音楽に対して強い愛着を持ち、恋愛相手との音楽の好みの共通点が関係を深める要因となると考えています。
Spotifyの特にZ世代向けの機能
Z世代がSpotifyの機能をどのように活用しているかも注目すべき点です。79%がAI機能によって自分だけのリスニング体験ができると答え、使いやすさとパーソナライズを重視しています。Z世代によるストリーミングデータは前年比で63%も増加し、特にMoodやMomentに応じたプレイリスト作成は好評です。
また、SpotifyのBlend機能を利用したプレイリストが60%を占めるなど、音楽のシェアリングが活発に行われています。これにより、個々のリスナーが持つ音楽体験が広がると同時に、若者同士のつながりを深める助けにもなっています。
ポッドキャストの影響
ポッドキャストに関しても、Z世代は積極的です。ビデオポッドキャストの視聴時間は前年比58%増加し、特に「宗教やスピリチュアル」に関するコンテンツの人気が急上昇。更に、30%のZ世代が流行のテレビ番組よりも最新のポッドキャストエピソードに文化的な価値を見出しています。
上級執行役員の立石ジョー氏は、「SNS疲れ」が話題になっている中、SpotifyがZ世代にとってポジティブな体験を提供していると述べています。彼らが抱えるユニークな価値観や習慣が、Spotifyの利用に様々な形で反映されています。
結論
「Culture Next」では、Z世代の多様な文化的嗜好や、彼らに実際にアプローチするための戦略が示されています。Spotifyは、Z世代のカルチャー形成の一端を担いつつあり、彼らとの関係構築に向けた新たな視点を提供しています。詳細な報告書は
こちらからダウンロードできます。