ギャラクシーズが開発した姿勢分析VRシステムで歩行指導が変わる！

株式会社ギャラクシーズ（東京都豊島区）が、最先端のVR技術を駆使した「姿勢分析VR投影システム」を発表しました。このシステムは、AIを活用しており、リアルタイムで情報を解析することができ、特に下北沢病院との共同プロジェクトとして「歩行指導VR」に応用されます。医療分野だけでなく、観光やスポーツ、防災、エンターテインメントといった幅広いフィールドでの活用が期待されています。

高精度なリアルタイム解析

このシステムの特長は、AIとカメラを組み合わせることで、リアルタイムでの姿勢や関節、筋肉の状態を解析し、ユーザーの3DアバターをVR空間に投影するところです。これにより、利用者は正しい姿勢や理想的な動きを示す手本のアバターと自身の動きを比較しながら、没入感のある体験を得ることができます。

特に、独自開発されたAI画像認識技術により、ユーザーは約20秒という短時間で接地面を認識できます。過去のデータに基づく推定ではなく、数学的手法を用いた即時判定が可能で、誤差を最小限に抑えた安定した解析が実現されています。

コンパクトでコストパフォーマンスに優れたシステム

従来、VR技術を利用する場合、モーションキャプチャ機材など高価な器材が必要でした。しかし、ギャラクシーズの新しいシステムは、ノートパソコンやセンサーカメラといった既存のデバイスを使用することができ、誰でも手軽に導入できる環境を整えています。特に医療現場やスポーツ施設、さらには制約のある屋外でも有効な活用が望まれています。

MR技術との融合

このVRシステムは、MR（Mixed Reality）技術を取り入れることで、ユーザーが足元の視認を確保しながら安全に活動できる設計になっています。今後は、カメラを使わずとも動画から3Dアバターを生成する技術や、視覚的錯覚を用いてさらにリアリティを追求することを目指しています。

歩行指導VRの実際の利用

実際の「歩行指導VR」のデモでは、患者はVRゴーグルを装着し、ウォーキングマシンでの歩行をおこないます。カメラで捉えた映像をもとにAIが姿勢や歩幅、膝角度をリアルタイムで計測し、適切なアドバイスを提供します。
患者は自分の歩行とお手本のアバターを見比べながらトレーニングを行い、観光地や歴史的遺跡がVRに映し出されることで、楽しみながらリハビリテーションを進めることができます。

今後、このシステムは下北沢病院での実践を通じて、さらなるUIや機能改善が進められ、老人ホームや商業施設などでも広がりを見せると期待されています。

医療法人社団青泉会下北沢病院の取り組み

下北沢病院は、足病総合センターや糖尿病センターなどの専門的な診療を展開しており、「足から健康を支える」という理念のもと、フレイル予防や未病にアプローチする先進的な取り組みを行っています。ギャラクシーズとのコラボレーションもその一環として位置付けられています。

さまざまな分野への応用

この姿勢分析VRシステムは、医療だけでなく、観光業において「バーチャル観光ウォーク」としての活用が見込まれ、人々が観光地を訪れて歩く感覚を提供しながら健康促進を図る新たな形のヘルスツーリズムを実現します。また、エンターテインメントや防災教育にも応用可能で、社員の健康管理や転倒リスクの診断など、多岐にわたる可能性を秘めています。