ウシオ電機、新型露光装置「UX-59113」を発表
ウシオ電機株式会社が、半導体アドバンスドパッケージ向けに高解像度のステッパ露光装置「UX-59113」の開発を発表しました。この新しい装置は、解像度1.5μm、1ショットで100mm角以上の露光フィールドを実現し、2026年度中には市場に投入される予定です。
ダイナミックな市場ニーズに応える
現代のデジタル社会では、IoTの普及や生成AIの進展が進む中で、高性能半導体の需要がこれまで以上に加速しています。特に、チップレットと呼ばれる先進的なパッケージでは、配線の微細化とサイズの大型化が求められています。従って、ウシオはこれらのニーズにマッチした装置の提供を目指しています。
新型の「UX-59113」は、従来のウエハーに使用されていたステッパでは解決が難しかった、パッケージ基板の大型化に対応。これにより、露光の際に複数回行うスティッチング処理が不要になるため、歩留まりと生産性の向上が期待できます。
最先端の技術を取り入れた設計
「UX-59113」は、最新の光学設計技術を活用し、1.5μm解像度を実現。特に注目されるのは、ガラス材料を用いたフルパネルサイズ基板への対応力です。これまで培ったハンドリング技術を活かした新プラットフォームにより、量産時の反りやうねりといった課題も解消されます。
ウシオでは、ICパッケージ基板市場において90%以上のシェアを誇り、その技術力は業界内でも高く評価されています。新製品「UX-59113」の導入により、さらに強力な製品ラインアップが充実することとなります。
進化し続けるラインアップ
ウシオはこれまでも、半導体アドバンスドパッケージ事業の成長を目指し、多様な露光装置を開発してきました。2023年12月には、アプライド マテリアルズ社との提携により、革新的な「DLT装置」をラインアップに加え、次世代パッケージ基板向けの需要に応える体制を整備しています。
「UX-59113」の追加により、生成AI半導体を中心とした新たな技術革新の波を、ウシオは積極的に推進していく方針です。これにより、より多くのお客様のニーズに応え、最先端ICパッケージ基板向けのリーディングカンパニーとしての地位をさらに強固にすることを目指します。
ウシオ電機は今後も、光技術を駆使して便利で快適な社会の実現に大きく貢献していくことでしょう。