鈴木涼美の新作『ノー・アニマルズ』刊行を祝いトークイベント開催
2025年3月26日、作家鈴木涼美の初の連作集『ノー・アニマルズ』が出版されます。この作品は、2025年に取り壊しが予定されている限られた“棲み処”で暮らす人々の欲望を描き出しています。出版を記念し、3月30日に渋谷の大盛堂書店でトークイベントとサイン会が行われます。
イベント詳細
日時
2025年3月30日(日)14:00~16:00(開場は13:30)
会場
大盛堂書店 3Fイベントスペース
東京都渋谷区宇田川町22-1
定員
40名
対象書籍
『ノー・アニマルズ』
著者:鈴木涼美
価格:2,090円(本体1,900円+税)
発行:ホーム社
発売:集英社
トークイベントには、著者自身によるお話に加え、お笑いコンビ「ラランド」のメンバーであるニシダ氏がゲストとして参加します。ニシダ氏は、自身の小説集『不器用で』を刊行した経験を持つだけでなく、鈴木さんの作品を非常に楽しんでいるとのこと。この豪華なコラボレーションが、どのような化学反応を生むのか期待が寄せられています。
鈴木涼美氏のプロフィール
鈴木涼美さんは、1983年に東京都で誕生しました。慶應義塾大学環境情報学部在学中にAVデビューを果たし、その後キャバクラ勤務を経て、東京大学大学院の社会情報学修士課程を修了しました。彼女の修士論文は、『「AV女優」の社会学』として書籍化され、高く評価されています。近年では、第167回芥川賞候補作となった『ギフテッド』や、続く第168回芥川賞候補作『グレイスレス』など、精力的に活動しています。
ラランド・ニシダ氏のプロフィール
ニシダ氏は、1994年に山口県宇部市で生まれ、2014年にサーヤと共にお笑いコンビ「ラランド」を結成しました。コメディアンとしての才覚を活かしつつ、2023年には初の小説集『不器用で』を発表。2025年1月31日には、彼の2作目となる『ただ君に幸あらんことを』が刊行される予定です。
書評と受賞歴
鈴木涼美さんの新作には、桐野夏生氏から「俗世というジャングルをサバイブする男女」の物語であるとの評価が寄せられています。この作品では、さまざまな登場人物がそれぞれの理想を追求し、時に衝突し合いながら人間の本質に迫るストーリーが展開されます。
この連作集には7篇が収められており、各章ごとに異なるキャラクターの視点から描かれる欲望が、人々の内面的な葛藤を浮き彫りにしています。
例えば、14歳の高校生が母の恋人に対する複雑な感情を抱えたり、成人した女性が自身の未来を考えて卵子を凍結する決断を下したりします。
まとめ
この機会に鈴木涼美さんの作品を手に取り、彼女の視点で描かれる人間の欲望や関係性を深く味わってみてはいかがでしょうか。イベントへの参加は事前予約が必要なので、興味のある方は早めに申し込むことをお勧めします。また、鈴木さんとニシダさんのトークセッションは期待以上の内容になることでしょう。