福島県郡山市では、音声AI技術を駆使した新たな環境モニタリングの実証プロジェクトが進行しています。この取り組みは、地域に生息する鳥類の鳴き声やその他の自然音を収集し、AIを用いて自動的に解析するもので、生物多様性の変化を継続的に把握することを目指しています。
これは郡山市のふるさと納税型ガバメントクラウドファンディングを通じて実施されており、郡山市社会起業家加速化支援プログラムに採択された社会起業家である清水里香氏が「Nature AI LUCA」という名称で進行しています。音声AIによる環境モニタリング技術の開発を行い、地域の自然環境を科学的に捉えるための重要な手段となることを目指しています。
郡山市は、カッコウの飛来地として知られ、ラムサール条約に登録された湿地である猪苗代湖を有するなど、自然環境を科学的にモニタリングするにあたり重要な地域となっています。これまでの全国的な陸生鳥類調査は熟練調査員の耳に頼っていましたが、調査員の高齢化が進む中で持続的なモニタリング手法の開発が急務となっています。
このプロジェクトでは、音声AIの開発により、鳥類の種を自動的に判別する技術の確立を目指しています。具体的には、鳥の鳴き声をスペクトログラムという音の可視化画像に変換し、Vision Transformerに基づくAIモデルを使用して、鳥類の種を効果的に識別します。
2025年秋には、音声解析メソッドのプロトタイプ版が「こおりやま産業博」において発表される予定です。このイベントには多くの来場者が集まり、関心を持たれることが期待されています。現在、郡山市ではこのプロジェクトへの応援方法として、返礼品付きのふるさと納税を通じた支援を受け付けています。返礼品や寄附方法、寄付金の使途については専用の寄付ページにて確認可能です。
寄付による支援は、鳥類識別AIの開発やそのプロモーション、活動の基盤整備に役立てられます。また、冬季に行われる実証を通じてAIの識別精度を高め、将来的には鳥類識別アプリのプロトタイプ開発にも活用される予定です。「自然の声を未来に残す」というビジョンを掲げ、多くの方々からの協力を期待しています。詳しい情報や寄付はこちらをご覧ください。
プロジェクト詳細・寄付はこちら
注:郡山市内の方からの寄付には返礼品は含まれません。また、銀行振込による寄附は12月15日(月)まで受け付けています。