歌代隼人が描くブルーカラーソウルの新曲『伸び代』
2026年2月11日、北海道・札幌市を拠点に活動するシンガーソングライター歌代隼人(HAYATO UTASHIRO)が3rdシングル『伸び代』を配信リリースしました。この新曲は、泥にまみれた建設現場の労働者としての経験と自己成長をテーマにしています。歌代は、過去からの歩みを音楽に投影し、聴く人に自らの誇りを取り戻す感動を届ける意図を持っています。
エピソードの始まり
歌代隼人のユニークなキャリアには、特に印象に残るエピソードがあります。それは2009年のことで、彼が当時所属していたバンドを解雇され、トランペットを持ってヒッチハイクの旅に出ていた時の出来事。道頓堀で、当時無名だった芸人と出会い、橋の下でエコーを分かち合いました。この出会いの中で、歌代は芸人に対してトランペットを高らかに吹き鳴らし、その印象が16年後の今も生き続けています。
17年の時を経てその芸人から「その夜のことを歌詞にしてほしい」とのリクエストを受け、歌代は『伸び代』を制作しました。まさにアンサーソングとしての意義を持つ楽曲となっています。また、ボーカルのない『伸び代』のインスト音源も残し、さらには「自由に料理してくれ」というメッセージを託しました。彼らのジャムセッションは、今も形を変えて続いています。
再起の舞台となった建設現場
『伸び代』の制作タイミングは、運命的なものがありました。歌代は12年前、まだ一作業員として、肉体労働をしていた同じ建設現場に、今は一級建築士として関わることになったのです。かつて泥や汗でいっぱいだった場所で、彼は自己の成長を実感し、かつての自分と今の自分を重ね合わせています。現在、ギターを手にした彼の姿は、まさに「伸び代」を体現していると言えるでしょう。
コロナ禍の葛藤と変化
コロナ禍の最中、歌代は建設現場での仕事をこなし続けていましたが、彼の心には葛藤があったと言います。耳元のイヤフォンから流れてきたのは、友人であるギタリスト石橋光太郎が出演した夏フェスの生配信。その華やかなステージとは裏腹に、歌代は現場での労働に汗を流していました。見上げる彼の目には、「素晴らしい」と同時に「悔しい」という思いが抱かれ、彼自身の中で表現を抑えてしまった苦しみが宿っていたことに気づきました。
このような悔しさを抱えながらも、歌代はその気持ちを『伸び代』という言葉で肯定することができたのです。彼の2ndシングル『真夜中』のジャケットデザインも石橋の協力によるもので、彼との関係の深さを象徴しています。
ブルーカラーソウルの誕生
歌代の音楽の核を成すのは、工事現場での実体験から生まれたブルーカラーソウルです。手稲のLive Bar JIVEの店主でありギタリストの橘一元氏から学んだリズム感が、過去の彼の足取りを音楽として表現する礎となりました。こうした経験が、エコーを共に分け合った仲間たちとの絆を強め、彼の音楽に深みを与えるのです。
DIY精神を反映したアートワーク
ジャケット写真には、DIY精神の象徴としてパンクバンドの影響を色濃く反映しています。ニッカポッカとアコースティックギターを組み合わせ、彼自身のアイデンティティを表現しています。このアートは、建設現場と音楽という二つの側面から、彼の人生を自分自身の力で切り拓いてきた証と言えます。
アーティストのメッセージ
「週6日の工事現場に追われながらも、私の音楽は長い間凍りついていました。しかし、人生は続きます。『伸び代』という言葉は、これから先の希望と成長の象徴です。私は、自らの経験を通じて、他者との比較で心を凍らせている人々にも、再び前を向くための熱を感じてほしいと願っています。」と語る歌代隼人。
楽曲配信リリース情報
- - アーティスト名: 歌代隼人
- - タイトル: 伸び代
- - 配信開始日: 2026年2月11日(水)
- - ジャンル: SOUL / R&B
- - レーベル: Japaneez Art Records
- - 各種配信サービス: link
アーティストプロフィール
歌代隼人(HAYATO UTASHIRO)は1984年、群馬県に生まれ、現在は札幌市に在住しています。多摩美術大学彫刻学科を卒業後、建設業界に飛び込みました。彼は一級建築士であり、同時に一級とび技能士として肉体労働者の誇りを取り戻す「ブルーカラーソウル」を提唱し続けています。