発表内容
株式会社アイズと株式会社ageetは、TOA株式会社との協力のもと、音声コミュニケーションの分野で注目される新しい試みに着手しました。2026年8月、兵庫県宝塚市にあるTOAの研究開発拠点「ナレッジスクエア」において、アイズのAI対応クラウドPBXサービス「iZE CALL with AGEphone Cowork」とTOAの「IPオーディオ」機器との接続検証が行われました。この検証を通じて、内線から屋内外スピーカーへの音声放送が実現することに成功しました。
検証の概要
検証は、アイズのクラウドIP-PBXサービスを利用し、スマートフォン内線アプリケーションを通じて行われました。この方法により、従来の同報無線設備を介さずに、複数のIPスピーカーへの一斉放送及びグループ別放送が行えることが確認されました。また、高音質で遅延もなく、安全に通話や放送が行えるという成果を得ています。
自治体の課題と解決策
全国の自治体は、PHS内線やMCA無線サービスの終了に伴い、スマートフォンを活用したIP内線への早急な移行を余儀なくされています。一方、防災行政無線の老朽化が進み、維持コストが重くのしかかっています。本検証は、このような複数の運用上の課題を解決する手段の一つとして注目されています。特に、これまで別々に構築されていた音声システムの統合が可能になることが期待されています。
技術的可能性
「iZE CALL with AGEphone Cowork」の放送サーバー機能により、電話システムと防災無線が同一のIP環境で運用されることが可能になります。これは、自治体全域への一斉発信や、特定のエリアへ必要な情報を迅速に届けることを可能にします。さらに、状況に応じた迅速な避難呼びかけなど、きめ細やかな放送が期待されています。
各社の取り組み
株式会社アイズ
アイズは、「iZE CALL with AGEphone Cowork」を通じて、スマートフォンを内線端末として利用する新たな音声インフラを提供しています。このサービスは、音質の向上や低遅延を実現し、AI機能も搭載。これにより、コスト削減に寄与しています。
株式会社ageet
ageetは、VoIP技術を基にした高性能内線アプリを開発。このアプリは、職員がスマートフォンから簡単に放送を行えるインターフェースを提供し、効果的な音声伝達をサポートしています。
利活用の可能性
この技術を通じて、自らのスマートフォンを用いた防災行政無線の運用が可能になるとともに、設置費用の削減や日常的な地域放送の効率化が実現します。災害時においても、職員が現場から即座に情報を伝える「即席ミニ放送局」としての運用が期待されます。全国の自治体が抱える問題を解決する新たな選択肢として、この技術は大きな可能性を秘めています。
今後の取り組み
アイズとageetは、接続検証結果を基に全国各地での実証実験を進め、魅力的な導入提案に取り組んでいく予定です。将来的には、既存のアナログスピーカー設備を活用してIP化を進めるなど、自治体にとってより利用しやすい環境を整えていく方針です。これにより、すべてのシーンでコストを抑えつつ、安全な音声コミュニケーションの基盤を構築していくことを目指しています。