法政大学経営大学院で優秀プロジェクト賞を受賞
東京都渋谷区に本拠地を置く社会実験コミュニティ「DICT」のメンバーである現役看護師、羽生田悠が法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科で、経営学修士(MBA)学位審査において優秀プロジェクト賞を受賞しました。これにより、彼女の研究が医療分野における新たな方向性を提示することとなります。
DICTとは何か?
DICTは、Web 3.0やDAOを基にした国際共創イノベーションのためのコミュニティです。創設者である山本晋也が兼任講師を務める法政大学経営大学院では、従来の修士論文に代わり「プロジェクト・メソッド」を導入し、学生による実現可能なビジネス・プランやリサーチペーパーの作成が奨励されています。このメソッドは、革新性や創造性を重視した選考基準によって優秀なプロジェクトが選出されることが特徴です。
羽生田悠の受賞プロジェクトについて
羽生田悠が受賞したプロジェクトの題目は「看護師シェアリングエコノミーの実証〜分散型自律組織: Patient Centricity(患者中心)への回帰〜」です。この研究の目標は、患者、看護師、そして日本の医療全体がウィンウィンの関係を築くためのシステムを開発・検証することにあります。
彼女は日本が直面する少子高齢化に伴う医療課題を背景に、患者中心のシステム変革を唱えています。これにより、看護師が本来の役割を発揮し、社会に貢献できる仕組み作りを目指しています。
プロジェクトの成果と課題
羽生田のプロジェクトでは、看護師の分散型自律組織(看護師DAO)が設立され、短期間で多くの成果が上がったと報告されています。具体的には、患者体験価値の向上やサービスの多様化、職務満足度の向上などが挙げられます。その反面、全てのメンバーが職務満足度を向上させているわけではなく、ニ極化する傾向が見られました。
羽生田悠の思い
羽生田は、COVID-19パンデミックをきっかけに医療現場での状況に深く思いを巡らせました。彼女は、患者や医療従事者の苦境を目の当たりにし、「何かを変えなければならない」という使命感が芽生えたと言います。
「医療従事者が悪いのではなく、この状況を生み出すシステムが問題である」と羽生田は語ります。彼女は、看護師が人間性と感性を取り戻すことが社会にとって不可欠であると力説し、さらに実践的な検証を進める意義を訴えています。
今後の展望
羽生田はいずれ、Web 3.0やDAOの視点から「人の幸せ」について探求を続ける意向を述べています。今後も彼女の挑戦が、多くの人々に勇気を与えることでしょう。
このように、羽生田悠の受賞は、医療現場における新たな可能性を示すものであり、同時に社会全体の意識改革の必要性をも喚起する結果となりました。彼女の取り組みは、今後の医療や看護における改革の道筋を切り開くことを期待されています。