HubSpotによる日本の営業に関する意識・実態調査2025
CRM(顧客関係管理)プラットフォームを提供するHubSpot Japanは、「日本の営業に関する意識・実態調査2025」を実施し、その結果を発表しました。この調査は2019年から続くもので、日本企業における営業組織の現状や課題を明らかにし、次のステップを考察することを目的としています。
今回の調査は、特に営業スタイル、キャリア観、テクノロジー活用に対する意識について世代間の違いを検証することに焦点を当てています。また、CRMの導入や生成AIの普及が営業職にどのような影響を与えているかについても研究されています。
調査結果のハイライト
1. 営業職へのアプローチの相違
調査の結果、営業職に就いた時点で現在20代の約70%が営業を転職や起業のステップと捉えています。一方で30代以上では半数以上が「営業を深めていく」という前提で活動を開始していることがわかりました。同じ職場内でも営業に対する考え方に大きな違いがあることが明らかになりました。
2. CRMソフトウェアの導入率
CRMソフトウェアの導入率は徐々に上昇しています。調査結果によると、2024年度では37.2%がCRMを導入していると回答しました。これにより、デジタルシフトが進行していることが窺えます。
3. 生成AIの認知と活用
生成AIについて、回答者の14.5%が「知らない」と答えており、85.5%は何らかの形で認知している結果となりました。しかし、実際に営業活動で生成AIを使用しているのはわずか28.9%で、認知と活用の間に大きなギャップが存在していることが確認されました。
4. 営業における重要スキル
営業に必要とされるスキルの中で、「コミュニケーション能力」は55.5%が最も重要視しており、世代を問わず高い割合を示しました。しかし、青春層はコンサルティング能力や自己モチベーション管理も重視している傾向があります。
5. 購買意思決定の評価基準
世代別に見ると、44歳以下の買い手は幅広い要素を重視して購入を決定しています。具体的には、セキュリティやブランド信頼が重要視されています。これに対して、45歳以上の買い手は基本的な仕様に焦点を当てる傾向があります。
HubSpotの展望
HubSpot Japanのシニアマーケティングディレクターである伊佐裕也は、「本調査を通じて、営業における多様な価値観や意識の変化を探ることができました」と語ります。彼は、営業組織のリーダーは異なる価値観を持つメンバーに対して長期目標を理解し、組織全体の目標達成に寄与することが重要であると述べています。
また、今後もHubSpotは使いやすさや即効性にこだわったプラットフォーム提供を続け、営業組織の成長と持続可能なビジネス成長を支援していく方針です。
調査の背景と方法
本調査は、HubSpot Japanの委託を受けた株式会社マクロミルによって実施されました。対象は経営者や営業担当者を含む1,545名で、オンライン調査を通じてデータを収集しています。
日本における営業業務は今後も進化し続けており、各世代間の違いを理解することが、営業戦略の更なる向上に繋がると考えられます。そのため、把握する必要があります。