半田菜摘の新作写真展「カムイ」が開催
北海道出身の写真家、半田菜摘の企画展「カムイ」が、2024年10月と11月に東京と大阪で開催される。この展示会は、彼女の自然への深い愛情とアイヌ民族の思想に触れながら、野生動物の真の姿を捉えた作品の数々を展覧するものだ。
半田は、看護師としての仕事の傍ら、野生動物の撮影を行ってきた。北海道の自然に囲まれながら、彼女は、自然の厳しさや、動物たちのたくましさを感じ取ることができたといいます。彼女は「撮影を重ねるたびに、動物たちと関わる中で、自然を敬う心を持つことの重要性を再認識しました」と語る。
「カムイ」という概念は、アイヌ民族が自然をどのように感じ、どれほど敬意をもって接してきたかを示すものである。半田は、動物や植物、さらには自然現象すべてに魂が宿っているという思想に深く共感しており、この考えが彼女の作品においても表現されている。彼女は、「モノごとの本質を理解し、動物たちのありのままの姿を撮影できることこそが、私にとって最も重要なこと」と強調している。
展覧会では、彼女が実際に北海道の自然の中で出会った野生動物の姿を、写真というかたちで展示する。彼女の作品を通じて、観覧者は自然への畏敬の念や美しさを再発見することができるだろう。特に、五感を駆使して自然と向き合うことで生まれる瞬間の美しさや、一期一会の姿が捉えられる。これらの作品は、単に動物を撮影したものではなく、彼らとの深い対話が表現されている。
本展は、2021年に開催された写真展「Pirka」以来の続編となり、半田の作品が新たに新鮮なインスピレーションをもたらす。北海道という土地がもたらす自然の恵みが、彼女の作品の根底に流れているのである。
イベント詳細
- - 会場: ニコンプラザ東京 THE GALLERY、ニコンプラザ大阪 THE GALLERY
- - 展示期間:
- 東京: 2024年10月15日(火)〜10月28日(月)
- 大阪: 2024年11月7日(木)〜11月20日(水)
- - 開館時間: 10時30分~18時30分(最終日は15時まで、日曜休館)
半田菜摘のプロフィール
半田菜摘は1986年に北海道旭川市で生まれ、看護師として勤務しながら、道内の野生動物を撮影している。彼女の作品は雑誌や企業広告、カレンダーなどさまざまなメディアに取り上げられており、著作も複数存在する。著書には「ピリカ」(エイアンドエフ)や「カムイ」(ナショナルジオグラフィック)がある。
この機会にぜひ、半田の作品を直接体験し、自然と動物の神秘を感じ取ってみてはいかがだろうか。