日韓両国の船舶安全対策、環境保護に向けた新たな連携を強化
令和6年11月26日、広島で第23回「日韓検査課長会議」が開催され、国際的な船舶の安全及び環境対策に関する意見交換が行われました。この会議には、日本側から国土交通省海事局の桶谷安全技術調査官が団長を務め、韓国からはMr. Lee Chang-yong海事安全政策課長が参加しました。両国の間では、船舶の安全性を高めるための重要な議題が取り上げられました。
会議の主な焦点は、自動車運搬船における火災対策や、船舶からの温室効果ガス(GHG)排出削減に向けた施策など、国際的に緊急性の高いテーマでした。特に、温室効果ガス削減の取り組みは今後の国際的な規制に合わせて強化される必要があるため、両国間での緊密な情報共有が求められています。
この「日韓検査課長会議」は、1996年にソウルで初めて開催されて以来、毎年交互に行われており、国際的な船舶安全及び海洋環境保護に関する協力関係を構築しています。各国の海洋政策を踏まえ、定期的な対話を通じて効果的な連携を進めることがこの会議の使命です。
主な成果
会議では、以下の重要な成果が得られました。
- - 自動車運搬船の火災対策: 具体的な防火施策や装置の改良について情報交換が行われました。
- - GHG排出削減: 両国は、船舶からの温室効果ガスの排出量を削減するための新たな戦略を共に考えることを確認しました。
- - 技術交流の促進: 寄港国検査(PSC)における連携の強化と、今後の技術交流の推進が合意され、より確かな船舶安全の実現に向けた道筋が描かれました。
これらの成果をもとに、日韓両国は今後も緊密な連携を維持し、国際的な船舶安全及び環境対策に貢献していく方針です。
このような国際会議の取り組みは、両国の海洋政策の充実だけでなく、地域及び世界における持続可能な海洋環境の実現にも寄与しています。各国の専門家が集い情報を交換し、共通の課題解決を目指す姿勢が、今後の海洋における安全対策の強化につながることが期待されます。
国際的な協力の下、日韓両国がともに歩むこの道は、海洋環境だけでなく、未来の船舶技術の発展にも大きな影響を与えるでしょう。