EdTech活用に関する意識調査結果：学習効果を期待しつつリスクを理解する人々

EdTech活用に関する意識調査結果

2023年5月、株式会社イー・ラーニング研究所は「EdTech活用」に関する意識調査を実施しました。この調査は、全国の20歳から59歳の男女500人を対象に、クロス・マーケティング・グループQiQUMOを使用して行われました。調査結果は、EdTechという言葉の認知度が低い一方で、そのメリットを感じる人が多いことを示しています。

EdTechとは？

EdTechとは、「教育（Education）」と「技術（Technology）」を組み合わせた言葉で、教育をテクノロジーでサポートすることを目的としたサービスや仕組みを指します。具体的には、オンライン学習プラットフォームや教育アプリ、デジタル教材などがこれにあたります。この調査によると、EdTechについてあまり知らないと回答した人は約9割を占めており、普及率が低い現状が浮き彫りとなりました。

調査結果の概要

学習に対するEdTechの効果

調査において、EdTechが学習支援に効果的であるという意見が多数派でした。特に人気の高いEdTechサービスとして「オンライン学習サービス」（29％）や「教育系のゲームアプリ」（27.1％）が挙げられ、これらのサービスは時間や場所に縛られずに学ぶことができる点が支持されています。市民は「学習のしやすさ」を重視しているようです。

リスクとデメリットの理解

一方で、EdTech活用に伴うリスクについても理解している人が多く、デジタル依存や直接的な対話の機会減少、セキュリティリスク、そして費用面でのコスト増加などがデメリットとして挙げられました。デメリットに関する意見は多様で、リスクがあることを認識した上でEdTechを活用しようとしていることが明らかになりました。

効果的な活用のための必要事項

調査結果から、EdTechを効果的に活用するためには「指導面の強化」と「金銭的補助」が重要だと感じている回答者が多いこともポイントです。具体的には、学習者や教育者のICTリテラシー向上や、保護者への説明会の実施が必要とされています。また、最も多くの支持を集めたのは「導入にかかるコストの公的支援や費用補助」でした。

EdTechは今後の教育に必要か？

最後に、EdTechの活用は今後の教育に必要かという問いには、「積極的に取り入れるべき」という意見が12.8％、ある程度は必要だと思うという意見は30.7％と、全体的にEdTechに対して前向きな意見が多かったものの、「どちらとも言えない」が35.4％に達しています。これにより、予見されるリスクやデメリットに対する懸念も根強いことが示されました。