TEPKINLY欧州承認
2024-09-05 16:28:40

アッヴィが皮下投与の新薬TEPKINLYを欧州で承認、リンパ腫治療に新たな可能性

アッヴィの新薬TEPKINLYが欧州で承認



2024年8月19日、アッヴィ社は、再発または難治性の濾胞性リンパ腫及びびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の成人患者に対する単剤療法として、皮下投与の新薬TEPKINLY(エプコリタマブ)が欧州委員会から条件付き販売承認を取得したことを発表しました。この承認は、特に治療が難しいとされる患者へ新たな選択肢を提供するものです。

TEPKINLYの特性


TEPKINLYは、二重特異性抗体であり、B細胞(CD20)とT細胞(CD3)の両方に結合することによって、T細胞によるB細胞への攻撃を誘導するように設計されています。皮下投与が可能であるため、患者にとってもより使いやすい治療法となります。今回の承認は、TEPKINLYが非ホジキンリンパ腫の中でも難治性の濾胞性リンパ腫(FL)およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の治療薬として初めてとなります。

濾胞性リンパ腫の現状


FLは非ホジキンリンパ腫の一種であり、特に進行が緩徐であるため、治療が困難なケースが多いとされています。具体的には、FL患者の多くが再発し、治療が進むにつれて生存率が低下します。このような現状において、TEPKINLYは新たな希望の星といえるでしょう。アッヴィとそのパートナーであるジェンマブ社は、TEPKINLYの効果と安全性を立証するための研究を進めています。

研究データの重要性


今回の条件付き販売承認は、EPCORE NHL-1試験の結果に基づいています。この試験は、再発または難治性のFLに対するTEPKINLYの有効性を確認するために行われました。参加者128名のうち、TEPKINLYを投与された患者の83%が治療に反応し、そのうち63%は完全奏効を示しました。これは、TEPKINLYが非常に高い効果を持つことを示唆しています。

また、同試験では重篤な副作用の発生率も報告されており、最も多かったのはサイトカイン放出症候群(CRS)で、全体の34%の患者に見られました。これは、慎重に管理すれば治療を続行できる可能性を示しています。

患者への期待


リンパ腫に関する治療選択肢が限られている中で、TEPKINLYの承認は患者と医師にとって非常に重要な意義を持ちます。濾胞性リンパ腫財団のCEOであるケイト・ロジャース氏は、この新薬の承認が多くの患者に対する治療選択肢の拡大につながると評価しています。特に、再発や難治性のケースでは選択肢が限られているため、新しい治療法の登場は大きな希望です。

今後の展望


アッヴィは今後もTEPKINLYを含むがん治療薬に関する研究を続け、より多くの患者にとっての選択肢を増やしていく予定です。なぜなら、がん治療は患者の生活の質を向上させるために常に進化しているからです。以上のように、TEPKINLYは欧州での承認を受けて、今後のがん治療において重要な役割を果たすことが期待されています。

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