ロームの新LDOレギュレータがもたらす設計の自由度
ローム株式会社は、車載機器や産業機器など幅広い用途に対応する新しいLDOレギュレータシリーズ「BD9xxN5」を発表しました。この製品は、出力電流が500mAに増強され、従来のモデルに比べてさらに大きな電流を必要とするアプリケーションにおいて、より柔軟な設計が可能になります。
Nano Cap™技術の革新
新たに搭載された「Nano Cap™」技術により、出力コンデンサには、わずか470nFの小型MLCCでも対応でき、出力電圧の変動を約250mVに抑えることが可能となります。この性能は、1µF以下の小型コンデンサにも対応し、これまで難しかった極小MLCCの安定動作を実現しました。これにより、回路や基板の小型化はもちろん、部品選定の自由度も向上します。
製品の特長と性能
BD9xxN5シリーズは、優れた高精度SPICEモデル「ROHM Real Model」が利用可能で、設計の初期段階から実機試作後の手戻りを防止する効果があります。例えば、低入力から高出力まで、幅広い動作範囲を持つことが特長で、特に自動車のパワートレイン系電源や、産業機器の高精度LDOなど、多様なアプリケーションに適しています。
安定動作の重要性
近年の電子機器では、小型・高密度化が進み、省スペースで高性能な設計が求められています。小容量コンデンサでも安定して動作する電源ICのニーズが高まっている中で、ロームはこの課題に対し、従来の150mAから500mAまでの電流アップを実現しました。特に、燃料噴射装置やタイヤ空気圧監視システムなどです。
幅広いアプリケーション
新しいLDOレギュレータは、車載機器だけでなく、産業機器、民生機器にも活用が期待されています。冷蔵庫やエアコンの制御基板、セキュリティシステムなど、システムに幅広く応用できるため、今後の需要増加が見込まれています。
未来への展開
ロームは今後もNano Cap™技術を搭載したLDOシリーズを拡充し、より高性能な電子機器の開発を支援していく方針です。新製品は2025年10月より月産30万個の体制で量産が開始される予定で、サンプル価格は税抜300円と、ますます手に取りやすい価格となっています。インターネット販売にも対応しており、チップワンストップやDigiKey、Mouserなどから購入可能です。
新しいLDOレギュレータの登場により、電子機器の設計がさらに自由になり、性能の向上が期待されます。これからの技術革新に注目したいところです。