言葉で気持ちを伝える！新しい絵本『おもちゃかーしーて！』の魅力

新絵本『おもちゃかーしーて！』がもたらす言葉の魔法

株式会社ポプラ社が11月19日（水）に発売する絵本『おもちゃかーしーて！』は、育児において重要な「二語文」を楽しく学べる作品です。著者のさいとうせりかさんが手がけたこの絵本では、子どもたちが感情を言葉で表現する手助けをすることを目的としています。

ことばで感情を伝える力を育む

子どもの成長過程において特に重要な時期が、1歳半から2歳半の「語彙爆発期」と呼ばれる期間です。この時期には、単語が増え、やがて二つの言葉を組み合わせて「二語文」を使い始めるようになります。例えば、「くるまきた」や「おちゃおいしい」といった表現がその一例です。

本書では、ぞうさんが様々なおもちゃを通じて「かして」や「どうぞ」といった二語文を学んでいく姿が描かれています。これは、単に言葉を覚えるだけでなく、自分の気持ちや願望をしっかりと伝えられるようになる重要なステップです。こうした言語の成長は、友達とのコミュニケーションを円滑にし、楽しい遊びの時間が増えることに寄与します。

繰り返しによる学びの効果

本書の魅力の一つは、繰り返しのフレーズが基盤にあることです。例えば、「〇〇かーしーて！」という言葉が何度も登場します。このリズミカルな構造は、子どもが自然に言葉とその意味を理解することを助けます。試し読みを行った保育士の方々は、子どもたちが「かーしーて」と発声し、手の動作をまねるなど、本書の内容に引き込まれている様子を目撃しました。このように、反復を通じて子どもたちが自ら気持ちを表現できるようになるプロセスは、親子で楽しむ貴重な時間になります。

親向けのサポートも充実

『おもちゃかーしーて！』は、ただの絵本ではありません。ページの下部には、保護者向けに【解説】と【声かけ】の内容が掲載されており、親が子どもと一緒にやりとりをしながら読むことができる工夫がされています。解説では言葉の発達についての理解を深められ、声かけでは実際に会話を楽しむための短いフレーズが提案されています。このように、親子でのコミュニケーションが自然に促される仕組みが整っています。