新コスモス電機、家庭用電池式水素警報器を発表
新コスモス電機株式会社が、画期的な家庭用電池式水素警報器「HL-310」を開発しました。この製品は、イギリスのSGN社のグリーン水素プロジェクトに採用され、社会的な安全性を高めるための重要な技術として注目されています。
水素利用の重要性とリスク
近年、家庭用コンロや暖房、さらには電力貯蔵に水素を使用する動きが加速しています。水素は新しいエネルギー源として期待されていますが、空気より軽く、漏れた際にはすぐに拡散します。ただし、その爆発範囲が非常に広いため、特に密閉された空間では漏れが発生すると大変危険です。このため、家庭で水素を安全に使用するための対策が欠かせません。
新コスモス電機は1964年に家庭用ガス警報器を初めて開発し、以来、半世紀以上にわたり世界中で人々の安全を支えてきました。産業用ガスセンサの開発も行っており、特に水素に関しては40年以上の研究開発の成果があります。現在、日本国内に設置されている水素ステーションの約8割に新コスモス電機のガス検知警報器が導入されるなど、安全な水素社会の実現に向けた取り組みを続けています。
独自技術による新たな製品の登場
今回開発されたHL-310は、独自の熱線型半導体式センサ(CHセンサ)にMEMS技術を適用し、小型化・省電力化を実現しています。このMEMS-CHセンサは、主に家庭用電池式ガス警報器として使用され、世界中のガス事故を防ぐための重要な役割を担います。HL-310は電池駆動で約5年間、メンテナンスなしで使用できるため、手間をかけずに安全を保持できます。
SGN社と取り組むグリーン水素プロジェクト
HL-310は、イギリスのSGN社が実施する「H100 Fife」プロジェクトに採用されました。このプロジェクトでは、スコットランドのファイフ行政区において、100%グリーン水素を家庭に供給するネットワークを構築する実証実験が行われています。参加する家庭にはボイラーやコンロなどのインセンティブが提供され、安全な水素利用の実証が行われています。
新コスモス電機は、このプロジェクトにHL-310を提供し、室内の水素漏れを監視します。家庭での水素利用の実用性と安全性を実証するこの取り組みは、地域社会への重要な貢献となるでしょう。
新コスモス電機の今後の展望
新コスモス電機は、1960年の設立以来、家庭用ガス警報器や産業用ガス検知警報器、住宅用火災警報器などを手掛けてきました。その結果、家庭用ガス警報器の国内トップシェアを誇り、さらなる海外市場への進出も視野に入れています。今後も、ガスセンサ技術を基盤にした新商品の開発を続け、安全で快適な住環境の実現に向けた取り組みを進めていくことでしょう。
会社名:新コスモス電機株式会社
所在地:大阪市淀川区三津屋中2-5-4
代表者:代表取締役社長 髙橋 良典
設立:1960年
事業内容:家庭用ガス警報器、産業用ガス検知警報器、住宅用火災警報器の開発・製造・販売・メンテナンス
URL:
新コスモス電機公式サイト