荒川沿川の7区長、国土交通大臣に治水対策を要望
2023年7月29日、東京都内の荒川沿川地域の7つの区の長が、斉藤鉄夫国土交通大臣に対して治水事業に関する重要な要望書を提出しました。これにより地域の安全性を確保し、今後の環境変化に備えるための施策が進展することが期待されています。
要望内容
地域の住民が安全に暮らせるよう、以下の3つの要望が提出されました。
1. 京成本線荒川橋梁架替事業の推進
この事業は京成本線の荒川橋梁付近に関するもので、現在の堤防の高さが周辺に比べて低いため、橋梁の架替が急務とされています。河川の安全性を格段に高めるためには、まず橋梁の架替を早急に進める必要があります。これに加え、周辺区との連携を強化し、水防活動の支援も求めています。
経緯
- - 平成16年に国が事業計画を発表
- - 2020年から2023年にかけて5回の要望書を提出
この事業の総費用は約730億円と見込まれており、事業期間は平成16年度から続いています。
2. 荒川第二・三調節池の整備
荒川は首都圏を流れる重要な河川であり、下流域の治水能力を高めるために、第二・第三調節池の早期整備が要望されています。この事業は水位を最大80㎝低下させる効果が期待され、約1,670億円の全体事業費が見込まれています。ここでも、7つの区が連携して国と協力しながら進めていくことが確認されました。
3. 中川での水辺の散策路の整備
最後に、中川における水辺の散策路などの整備についても要望されました。特に、地域住民の意見を取り入れた柔軟な事業執行が求められます。この計画は高砂橋から上流にかけて延長約4.8㎞に及び、景観や地域活性化に貢献することが期待されています。
これからの展望
これらの要望は、地域住民や環境への配慮を基にしたものであり、災害に強いまちづくりの実現に向けて重要なステップです。特に気候変動が進む中、これまで以上の連携が求められます。今後も、国と地方自治体の協力によって、より安全で快適な住環境の整備が継続されることが望まれています。
地域振興部からの問い合わせは、葛飾区地域振興部危機管理課、電話03-5654-8221、または葛飾区都市整備部調整課、電話03-5654-8321までどうぞ。