カスタマーサクセスの課題
2025-03-03 15:55:21

カスタマーサクセスの認知度向上続くも、重要性を課題とする企業が多数

カスタマーサクセスの認知度向上続くも、重要性を課題とする企業が多数



2025年に実施された「カスタマーサクセス日本市場動向&実態調査」の結果が明らかになった。本調査は、バーチャレクス・コンサルティングによって行われ、毎年の動向を追っているという。今年の調査では、特にカスタマーサクセスの認知度に関するデータに注目が集まった。

調査対象は、全国の20歳から65歳までの有職者64,138名で、カスタマーサクセスに関する言葉の認知度を尋ねたところ、78.1%が「聞いたことがない」と回答した。これに対し、認知度がわずか21.9%にとどまっていることが見て取れる。

ただし、認知している人の中でもカスタマーサクセスの具体的な意味を理解している割合は僅か2.8%。このことから、日本企業においてカスタマーサクセスに関する教育や浸透活動が不十分であると推察される。特に経営層、つまり企業のトップにおいては78.6%がこの言葉自体を知らないという驚きの結果が出た。

経営層にとってカスタマーサクセスは、企業の戦略に組み込むべき重要な要素であるが、情報の不足が取り組みの障害となっている。将来的にこの状況が変わるためには、中間管理職の主導によるプレゼンテーションや浸透が不可欠と考えられる。これにより、経営層の理解が深まり、カスタマーサクセスが事業として浸透していくことが期待される。

市場における取り組み状況



調査が進んだ背景には、企業が持続的に成長するための戦略として、カスタマーサクセスがより重要視されている点が挙げられる。特にサブスクリプション型商材を扱う企業ではカスタマーサクセスに取り組む企業が76.4%に達しており、さらなる必要性を感じている層の数も増加している。ただし、サブスクリプション型ではない企業においては、カスタマーサクセスに取り組んでいるのは34.8%に留まり、本質的な企業の意識の差が浮き彫りとなった。

カスタマーサクセスに取り組む企業は、AIの導入が進んでいることも見逃せない。調査によると、カスタマーサクセスを導入している企業の約8割がAI技術を何らかの形で活用しており、特にその必要性を感じる企業が多いことがわかる。

課題と今後の展望



今回の調査結果からは、カスタマーサクセスの認知度は増加しているものの、実際の理解度や取り組みは依然としてさまざまな課題を抱えていることが示された。特に経営層の理解不足がカスタマーサクセスを普及させる妨げになっている点は重大な問題だ。しかし、AI技術の導入は、運用の効率化や顧客満足度の向上につながる可能性が高く、特にサブスクリプション型のビジネスモデルにおいて重要性が増している。

一方で、認知度の向上だけでなく、企業全体としてカスタマーサクセスをどのように戦略に組み込んでいくのか、また経営層がこれを理解し、推進する姿勢を持つことが、今後の双方の成長に不可欠である。

バーチャレクスではカスタマーサクセスの運用支援やプログラムの策定を行い、企業のニーズに応じたコンサルティングサービスを展開している。また、カスタマーサクセス導入の上での課題解決を目指し、将来の展望に向けた取り組みを継続して支援している。

今後の展開においては、企業がカスタマーサクセスをどのように戦略に組み込んでいくかが焦点となるだろう。顧客との長期的な関係の構築が求められる今、カスタマーサクセスの重要性がさらに認識され、企業全体での取り組みが加速することが期待される。


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会社情報

会社名
バーチャレクス・コンサルティング株式会社
住所
東京都港区虎ノ門4-3-13ヒューリック神谷町ビル8F
電話番号
03-3578-5322

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