企業のAI導入が進む中での課題、Cloudera研究が示す現状とは
クラウドデータとAI導入の現状
Cloudera株式会社が発表した調査レポート「The State of Enterprise AI and Modern Data Architecture」によると、世界中で企業の約90%がAIを導入しています。しかし、多くの企業がAIによる恩恵を十分に享受できていないという結果が明らかになりました。 日本を含む米国、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)、APAC(アジア太平洋)地域の600名のITリーダーを対象にしたこの調査は、AI導入の障壁に関する重要な知見を提供しています。
AI導入の現実と課題
調査結果によると、88%のITリーダーがAIを何らかの形で導入しているものの、データインフラの整備や従業員のスキル向上が不十分であることが問題視されています。具体的には、AIの導入に関して最大の障壁として74%が「セキュリティやコンプライアンスのリスク」を挙げています。また、38%は「適切なトレーニングや人材の不足」、26%は「AIツールが高額すぎる」という意見を示しています。
このような背景から、AI戦略の策定にあたっては、適切なデータインフラ構築や従業員の能力向上が不可欠であることが再確認されました。
データの信頼性とその影響
調査では、94%の回答者が自社のデータを信頼していますが、55%は全てのデータにアクセスできていないというケースが見られました。この理由として挙げられたのが、データセットに矛盾があったり、複数のプラットフォームでデータを管理できていないなどの課題です。特に、データの信頼性を確保しない限り、AIの導入効果を最大限に引き出すことは難しいと言えます。
AIを活用したユースケース
本調査では、AIの主な活用分野としてカスタマーエクスペリエンスの向上(60%)、運用効率の改善(57%)、アナリティクスの活用促進(51%)が挙げられています。企業は、AI技術を活用して顧客サポートの自動化やセキュリティ機能の強化を進めており、こうした取り組みが利用者体験を向上させる要因になっています。
さらに、AIは業界全体で広く利用されており、IT部門だけでなくカスタマーサービスやマーケティングなどの部門でもその利点が生かされています。特に、データに基づく意思決定を向上させるためのアナリティクス利用の拡大も重要なテーマとなっています。
Clouderaが提供するソリューション
Clouderaの社長執行役員、大澤毅氏は「データの保管場所での管理が何より重要」との見解を示しており、AIモデルをデータに近づける必要性を強調しています。企業は、AIの恩恵を享受するために、データをモデルに提供するのではなく、モデルをデータに統合する手法を考えるべきだと述べています。
Clouderaは真のハイブリッド型オープンデータレイクハウスとして、企業がデータを効率的かつ安全に運用・管理できる手助けをしています。大量のデータを安全に管理し、高度な分析能力を提供することで、企業がデータを活用できるよう支援しています。
結論
AIの導入が進む中で、企業が直面している課題は多岐にわたります。しかし、適切なデータインフラの構築と従業員のスキル開発を行うことで、AIの真の価値を引き出すことが可能です。今後も企業は、Clouderaのようなパートナーと連携し、新たな技術を取り入れた持続可能なAI戦略を進めていく必要があるでしょう。
会社情報
- 会社名
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Cloudera株式会社
- 住所
- 東京都中央区京橋2-2-1京橋エドグラン 26階 TEC (The Executive Centre)
- 電話番号
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03-6748-1506