共働き世帯の台所事情、揚げ物が消えゆく時代の背景とは

家庭の揚げ物事情、消えていくコロッケの悲劇

近年、共働き世帯が増加している中で、家庭料理にも変化が見られています。特に、家庭での揚げ物調理の頻度が大幅に減少しています。調査によれば、家庭における揚げ物、特にコロッケの手作り頻度は、なんと半減したとのこと。かつては家庭の食卓に欠かせない存在だった揚げ物が、「絶滅の危機」にあるのです。

1. 食卓に上がる料理ランキング

「現在よく食卓にあがる家庭料理」を問う調査の結果、最も多く挙げられたのはカレーライスで、次いでから揚げ、ハンバーグが続き、手の込んだ料理は少数派となっています。

この傾向は、家庭料理全般に言えることで、特に子供から大人まで受け入れられている保守的なメニューが好まれることが顕著です。

2. 手作り揚げ物の減少

調査結果によれば、家庭での揚げ物の手作り頻度はなんと最大で45.8%も減少しています。特にコロッケは、過去のデータに比べ、家庭での手製が目に見えて減少し、週1回程度は作られていたものが、現在では2ヶ月に1回程度の出現率とされています。年代別でも20代から60代にかけてこの傾向が確認され、家庭の食卓における手作りの揚げ物がもはや珍しい存在となっています。

3. 揚げ物を作らない理由

自宅で揚げ物を避ける理由としては、多少驚くべきことに「調理後の掃除が大変である」という意見が多数を占めました。

具体的には、清掃の手間から「レンジフードの掃除が大変だ」という声が68.1%と高い割合で挙げられ、続いて油汚れが落ちにくいことや汚れが蓄積されるキッチンの他の部分についても否定的な意見が続きました。

これらの問題は、短時間でご飯を準備しなければならない共働き家庭にとって、特に大きな負担となっているようです。したがって、手作り揚げ物をもっと食べたいというユーザーの希望がありながら、実際の行動には結びついていないという矛盾が生じています。

4. なぜコロッケが減ったのか

コロッケは特に手間がかかるとされ、家庭料理の中でも作ることが難しいと感じている人が多いです。自宅で揚げ物を作ることに対する忍耐がなくなり、簡単に購入できる既製品に頼るケースが増えているのです。こうした背景には、共働きがもたらす時間的余裕のないライフスタイルが影響していると考えられます。

5. 自家製の喜びを取り戻すには

食べる側は約7割が「本当はもっと手作りの揚げ物が食べたい」と回答しているとはいえ、実際には忙しさからそういった時間を確保できないという現実があります。そのため、共働き世帯を中心に、少しでも揚げ物を楽に調理できる方法が求められています。

家事労力を軽減するためには、掃除をより簡便にするための道具や設備の導入がカギとなります。たとえば、最近では「全自動おそうじファン付のレンジフード」など、掃除をしなくても良い選択肢が提供されています。これにより、揚げ物の手作りが身近になるかもしれません。