デシグアル、中国初の旗艦店オープン
バルセロナを拠点とするファッションブランド「デシグアル」が、中国市場での存在感を高めるため、2023年10月23日に上海に初の旗艦店をオープンしました。この新店舗は、中国の消費者に向けた新たな体験を提供することを目的としています。
旗艦店の詳細
新しい旗艦店は、上海の有名なショッピングエリアである淮海中区と先天地の中心に位置します。これまでの公式店舗の中で最も広い230平方メートルの店内では、レディースウェアやアクセサリーが展開されます。この店舗のデザインは、建築家のガウディのモダニズムにインスパイアされており、バルセロナの精神を中国の顧客に届けることを目指しています。
新店舗は自然をテーマにした建築と有機的な形を持ち、訪れる人々に生命力あふれる感覚を提供します。このショッピング体験を通じて、デシグアルならではの斬新なアイデンティティを表現することができる場となるでしょう。
デシグアルの新たな挑戦
デシグアルのAsia-Pacific(APAC)ジェネラルマネージャーであるバラッシュ・クリザニック氏は、今回の出店は同ブランドのアジア市場での成長戦略に沿ったものであると語ります。彼は、「店舗はブランドの価値を示すものであり、ショッピングを超えた役割を担っている」と強調しました。デジタルシフトが進む現代において、実店舗は顧客との新たな接点となるのです。
中国市場の重要性
近年、アジア市場はデシグアルにとって特に重要な地域となっています。この流れは、中国だけにとどまらず、ASEANなどの国々をも視野に入れていることを示しています。特に日本市場は、ヨーロッパ以外ではデシグアルの主要な市場の一つであり、注力している国でもあります。
デシグアルは、市場の消費者の好みや習慣に合ったユニークな体験を提供しつつ、ブランドの特質を維持することで、新たな顧客の獲得を目指しています。市場のニーズに応じたサイズやシルエットの調整を行うことで、より多くの消費者にアプローチする考えです。
未来に向けた戦略
2022年、デシグアルは現地企業との合弁を通じてオンライン商取引の拡大を図りました。このパートナーシップにより、同社は2027年までに売上高を約65億ユーロにまで引き上げる計画を立てています。収益の50%はオンライン売上に依存し、残りが実店舗からの収入を見込んでいます。
主要都市、特に上海と北京において、これから最大60店舗の出店を目標にしています。デシグアルの独自の魅力を生かしながら、消費者に新しい体験を提供することが、これからの戦略の核となるでしょう。
デシグアルの歴史と展望
デシグアルは1984年、バルセロナに設立された国際的なファッションブランドです。個性的でユニークなスタイルを持ち、世界中の消費者にポジティブなメッセージを届けています。現在、同社はレディース、メンズ、キッズ、アクセサリー、シューズ、スポーツの6つの商品カテゴリーを持ち、全世界の109か国で展開しています。
新しい世代の消費者を意識しつつ、デシグアルはイメージや商品スペースの刷新を進めており、さらなる成長を目指しています。今後の展開に期待が高まります。