ブランド・ジャパン2025調査が示す消費者が選ぶ強いブランド
日本でのブランド価値評価プロジェクト「ブランド・ジャパン2025」の調査結果が発表されました。これは、株式会社日経BPコンサルティングが実施したもので、今年で25回目を迎えます。この調査は、2024年11月に行われ、一般生活者を対象に6万2千人が回答しました。
YouTubeの不動の人気
この結果で注目されるのは、YouTubeが「総合力」ランキングで4度目の首位を獲得したことです。スコアは89.1ポイントで、従来の順位を大きく上回っています。特に、利便性や革新性に関する評価が高く、コンビニエントランキングでは4位、イノベーティブランキングでは5位に位置付けられました。この背景には、サービス開始以降増加し続けるユーザー層の存在があることはもちろん、視聴体験を向上させる機能改善の成果もあったと言えるでしょう。
YouTubeの人気コンテンツには、Creepy Nutsの楽曲「Bling-Bang-Bang-Born」や「猫ミーム」投稿のような、有名な動きがあり、月間ユーザー数は2024年5月時点で7,370万人を超えています。このように、YouTubeはただの動画プラットフォームではなく、国民的なメディアへと成長を遂げました。
トップブランドの顔触れ
続いて、ランキングの2位にはGoogleがつけました。スコアは86.0ポイントで、AIによる新しい広告手法を取り入れたことが評価されています。この変更はインタラクティブなユーザー体験を提供し、新たな情報提供方法として注目されています。
3位には、評価を急上昇させたローソンが登場しました。83.5ポイントというスコアを獲得し、価格に対する印象を和らげる「盛りすぎチャレンジ」などの施策が功を奏しています。続く4位には無印良品が位置し、エシカル消費などの新しい潮流にうまく対応した形で評価が高まりました。
5位はユニクロで、定番商品における品質向上が光っています。2024年はその誕生40周年を迎えるため、多くのキャンペーンが展開されています。
上昇したブランドたち
ランキングの上昇率も注目すべきポイントです。ローソンが13.4ポイント上昇し、次いでNetflixも12.6ポイントの上昇を記録しました。さらに、生茶やバンダイなどのブランドも評価を大きく引き上げています。
政府の物価上昇や可処分所得の減少を考慮すると、流通ブランドに対する消費者の興味が高まったことがこの調査結果に影響を及ぼしていると思われます。これらのブランドは「お得感」と「楽しさ」を兼ね備えたサービスを提供し、消費者の心をつかむ工夫を凝らしています。
調査の意義と展望
「ブランド・ジャパン」は、一般生活者とビジネスパーソンが評価する日本最大のブランド価値評価プロジェクトであり、各ブランドが持つ強みや抱えている課題を浮き彫りにしています。消費者の需要や価値観の変化に敏感に反応することが、企業にとっては不可欠です。
この調査結果は、企業が今後の戦略を考える上での重要な指標となることでしょう。
まとめ
「ブランド・ジャパン2025」の調査結果は、消費者の視点からのブランド評価がビジネスにどれほど影響を与えるかを示す重要な機会です。YouTubeのように、利用者のニーズに応え続けるブランドが頂点に立つ時代が続いております。これからのブランド戦略にも、大いに期待が寄せられます。