多重知能パッケージ公開
2023-11-01 10:00:05

ScTN質問紙に「多重知能」パッケージ追加公開~個々の才能を活かす教育への貢献~

ScTN質問紙に新たなパッケージ「多重知能」が登場!個々の才能を伸ばす教育への貢献に期待



一般社団法人School Transformation Networking(ScTN)が提供するScTN質問紙に、新たなパッケージとして「多重知能」が追加されました。ScTN質問紙は、生徒の意識や学習状況を把握するための調査票として知られており、既に「資質・能力」や「学習経験・教育環境」に関するパッケージが公開されています。今回追加された「多重知能」パッケージは、生徒一人ひとりの「好き」や「得意」といった認知的個性を把握するための指標として活用できます。

多重知能とは?



「多重知能」は、人間の知能を一つの尺度で測るのではなく、言語、論理数学、空間、身体運動、音楽、対人、内省、博物の8つの側面から捉える理論です。この理論は、ハワード・ガードナーが提唱したものであり、近年注目を集めています。ScTN質問紙の「多重知能」パッケージでは、この8つの側面それぞれについて、「好き」「嫌い」「得意」「苦手」を5段階で評価することで、個々の強みや興味を明確にします。

一般知能説との違い



従来、知能は「一般知能」という単一の能力として捉えられることが多かったですが、「多重知能」理論は、これに対し、異なる側面を持つ複数の知能が存在すると考えます。ScTNでは、情報処理の基本型である「経時処理/同時処理」の個人差や「脳多様性」も考慮した上で、教育の文脈では「内的感覚」を基盤とし、「能力の社会的構成」と「能力の共同性」の側面を重視する考え方を示しています。そのため、多重知能説を、「一般知能の対抗説」ではなく、「個々の『好き』や『得意』を見つけるための手掛り」として位置づけています。

パッケージの内容と今後の展望



「多重知能」パッケージは、ScTN質問紙の公式ウェブサイトで無償で公開されています。既に公開済みの他のパッケージと同様に、誰でも自由に利用可能です。さらに、文部科学省が提供するMEXCBTへの搭載も申請中とのことです。このパッケージを活用することで、教育現場では、生徒一人ひとりの個性に合わせたより効果的な指導が可能になると期待されます。

しかしながら、多重知能説自体、その8つの側面の選定理由や分類方法について批判的な意見も存在します。ScTNでは、この点も踏まえた上で、利用者には多重知能パッケージを単なる指標として捉え、より良い知能・能力の分類方法を探求し、教育現場での実践に役立ててほしいと呼びかけています。

参考文献



ハワード・ガードナー『MI:個性を生かす多重知能の理論』新曜社、2001年
安藤寿康『能力はどのように遺伝するのか』講談社、2023年
竹内洋『日本のメリトクラシー増補版』東京大学出版会、2016年
竹内章郎『「弱者」の哲学』大月書店、1993年
* トーマス・アームストロング『脳の個性を才能にかえる』NHK出版、2013年

ScTNの取り組みは、一人ひとりの才能を最大限に活かす教育の実現に向けて、重要な一歩となるでしょう。今後、このパッケージがどのように活用され、教育現場に貢献していくのか、注目したいところです。

会社情報

会社名
一般社団法人School Transformation Networking
住所
東京都中央区銀座1-22-11銀座大竹ビジデンス2F
電話番号

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