GWM、2025タクラマカン・ラリーに挑戦
2025年5月20日、中国最大の砂漠、タクラマカン砂漠で「2025タクラマカン・ラリー」が始まりました。このラリーは「アジアのダカール」としても知られ、過酷な環境での挑戦と長距離オフロードレースの頂点として国際的に有名です。
GWM(長城汽車)は、10年前の総合優勝を果たした同大会に、3つの主要な量産モデルを持参して再び挑戦しました。勝利を狙うこれらの車両は、同社の技術力と自信を示すもので、注目が集まっています。
参加する量産モデルの詳細
2025年のGWMタクラマカン・ラリーチームは、全ての出場車両が量産モデルで構成されています。参加車両には、HAVAL B26(ガソリン)、HAVAL H9(ディーゼル)、TANK300 Hi4-T、TANK400 Hi4-T、TANK500 Hi4-Z、そしてGWM POER V6がラインナップされています。これらの車両は市販された製品と同じエンジンやトランスミッションを搭載し、ごくわずかな安全性向上のための改造が施されています。
これによってGWMは、自社製品の研究開発、品質管理、検証のプロセスを極限環境下で試すことができ、信頼性や耐久性、安定性を実証する機会を得ています。
HAVALチームの二元動力システム
HAVALチームは、HAVAL B26とHAVAL H9の2つのモデルを各2台、合計4台投入し、ガソリンとディーゼルの二元動力体制で臨みます。この体制は、タフなSUVカテゴリーでの競争力を高め、最新の全地形対応技術を披露する機会でもあります。
HAVALはこのラリーを通じて、「日常からサーキットへ」のコンセプトを具現化することを目指します。
TANK Hi4チームの新エネルギー車
TANK Hi4チームは、NEV(新エネルギー車)カテゴリーに初参戦しています。ここにはTANK300 Hi4-T、TANK400 Hi4-T、TANK500 Hi4-Zの3モデルが参戦し、過酷な自然条件の中でその性能を試されます。新しい技術でオフロードの限界を押し広げる挑戦が楽しみです。
GWM POER V6の活躍
GWM POER V6チームは、中国製ピックアップトラックを代表して参加します。自社開発の3.0Tエンジンにより、瞬発力と高出力を実現し、砂漠を駆け抜ける姿はまさに獣のようです。
ブランド理念「Smart Off-Road」
GWMはガソリン車から新エネルギー車、SUVからピックアップトラックまで、幅広いモデルを揃え、ブランドの枠を超えた総力戦で挑みます。すべてのチームは「Smart Off-Road」という理念を体現し、それぞれの製品力とブランド精神を示す場ともなっています。
タクラマカン・ラリーの概要
正式には「タクラマカン(国際)ラリー」と呼ばれ、2005年に創設されて以来、昨今では「東洋のダカール」として国際的に評価されています。FIA公認のこのラリーは、中国最大の砂漠を舞台に、壮大な美しい自然と過酷なコースが相まって多くの競技者を魅了しています。
2025年の大会は、総走行距離約4,500kmのうち、約2,350kmが競技区間に設定。そのルートは新疆ウイグル自治区を縦断し、砂漠やゴビ、ヤルダン地形を走破します。実に65%が砂漠地帯で構成され、ドライビングスキルやクルマの設計が試されることになります。
結論
タクラマカン・ラリーは製品テストの場であり、同時に企業のブランドスピリットを試す場でもあります。データ収集や性能チューニングなど、GWMにとって重要なイベントです。2025年の大会は、5月20日から6月1日までの間、過酷な地形の中で競技者を楽しませることでしょう。世界中のオフロードファンの注目を集める、この挑戦に期待が高まります。