レビュー活用がEC売上を後押しする
ナルミヤオンラインの加藤翔太氏が、レビューマーケティングプラットフォーム「ReviCo」の導入について語った。本イベントは2025年7月8日に開催された「ECマーケターのためのmeet UP vol.12」であり、加藤氏はEC事業の戦略やレビューの活用について詳しく説明した。
タイムパフォーマンスの向上
加藤氏は、ナルミヤオンラインにおいて2024年6月1日から2025年5月31日までの1年間に収集したレビューの実績データを紹介した。それによれば、1年間で獲得したレビューは44,775件に達し、月平均では3,731件だ。このうち約60%はEC購入者からのもので、残りの40%は実店舗で購入した顧客からのレビューである。
また、加藤氏は購入者の95%が女性であり、共働きが増加している現代において、タイムパフォーマンスが重要であることを強調した。「ECサイトの滞在時間を延ばすことを重視するのではなく、顧客が迅速に目的の商品を見付けやすくする導線設計が必要です。これにおいて、レビューは購入時の迷いを解決する重要な要素となっています」と語る。
さらに、静かな支援機能として「カートdeレビュー」を導入した結果、レビュー閲覧後のコンバージョン率は約3倍向上したという。この機能により、顧客はカートページから情報を移動せずにレビューをチェックでき、カゴ落ちの減少に寄与している。
お客様対応と商品改善への活用
加藤氏は、「ナルミヤオンライン」全体のレビュー評価は高く、星4以上の評価がなんと93.5%を占めていることにも触れた。一方で、残る6%には negativaなコメントもあり、これらのリアルなフィードバックは重要な改善の根拠として社内で共有されている。
不良品等の不満には、カスタマーサポートが積極的に対応し、顧客とのコミュニケーションを大切にしていることも強調した。これにより信頼性が向上し、より良い体験を提供できるよう努めている。
質の高いレビューの必要性
ReviCoを導入してから最初の時期、レビューは「かわいい」「かっこいい」といった短文が多くを占めていた。しかし、加藤氏は投稿時の最低文字数を30文字に設定することで、レビューの質を向上させることに成功した。"レビュー投稿率は変更なしに、より多くの有意義なコメントを獲得しました"と話しており、その結果は顕著である。
また、実店舗購入者からのレビューを活用し、オンラインでの販売タイミングに合わせて多くのレビューを集めることができたとのこと。これによりECと実店舗のシナジーを生かすことも可能となった。
ReviCoの潜在能力
ReviCoは既に350以上のECサイトに導入されているレビューマーケティングプラットフォームだ。消費者から良質なレビューを効率よく収集し、自社サイトに載せることができる。これによりコンバージョン率が向上し、ユーザーとのコミュニケーションも強化される。
例えば、レビュー収集の際に実施されるプレゼントキャンペーンや、簡単にレビューを投稿できるフローも強化され、継続的にレビューを獲得しやすい仕組みが整っています。高評価レビューランキングやスタッフレビューなど、多様なコンテンツを生成することも可能で、ECサイトの価値を高めています。
ReviCoは2022年10月に設立され、東京都渋谷区に本社を構えています。代表取締役は高橋直樹氏で、その株主は株式会社ソフトクリエイトホールディングスである。ECおよび実店舗向けのレビューマーケティングソリューションを提供することにより、商品やサービスの評価を高める手助けをしています。
結論
ナルミヤオンラインがReviCoを通じて得た成功事例は、EC業界におけるレビュー活用の新たな形を示しています。顧客の声を反映させ、かつその声をもとにサービス向上に努めることが、今後のネットビジネスの成長に欠かせない要素であると言える。