ハイケムが陸上養殖展2025に出展、微細藻類培養で漁業の未来へ

ハイケムが陸上養殖展2025に出展、漁業の未来を提案

来る2025年10月15日から17日まで、東京ビッグサイトで開催される「陸上養殖設備展 2025」において、ハイケム株式会社が初めて出展することが決まりました。展示されるのは、同社が力を入れている微細藻類培養設備「フォトバイオリアクター」です。この技術は、持続可能な漁業の実現に向けた新たなアプローチを提供すると期待されています。

今、注目される「陸上養殖」とは？

日本の漁業は近年、温暖化による海面温度の上昇や気象変動による不漁、さらには乱獲などの影響を受け、厳しい状況が続いています。このような背景から、「陸上養殖」という新しい漁業の形が注目されています。陸上養殖は、自然環境への影響が少なく、天候にも左右されにくいという利点があります。2023年における調査によると、2030年にはこの市場規模が3倍に拡大するとの予測もあり、業界の成長が期待されます。

しかし、初期投資や運用コストの高さが依然として課題とされており、それに対処するための技術革新が求められています。そこで、ハイケムが提供する「フォトバイオリアクター」が新しい解決策として注目されています。

フォトバイオリアクターの3つの特長

1. 高品質微細藻類の大量培養

「フォトバイオリアクター」は、光合成を利用して微細藻類を効率的に培養します。特殊なガラスや樹脂で作られた密閉構造により、外部からの汚染を防ぎ、最適な培養環境を提供します。この技術により、サーモンやバナメイエビといった養殖魚のための高品質な水産飼料が生産可能になります。また、成長や品質維持に高い効果を持つことが確認されるなど、注目を集めています。

2. 循環型システムの実現

陸上養殖では、養殖池からの排水処理が困難でコストがかかりますが、フォトバイオリアクターを組み込むことで、その排水を微細藻類の栄養源として利用するクローズドな循環システムが可能になります。これにより、持続可能な養殖が現実となるのです。

3. CO2の再利用による環境貢献

フォトバイオリアクターは、工場やボイラーからのCO2を利用することができます。これにより、排ガス処理装置と接続することで、CO2の資源化が可能になります。さらに、カーボンクレジットの創出などのESG対策としても活用でき、持続可能な漁業に寄与します。

展示会情報

- 展示会名: 陸上養殖設備展 2025
- 会期: 2025年10月15日（水）～17日（金）
- 会場: 東京ビッグサイト東5ホール T-33

ハイケムの微細藻類培養技術は、今後の漁業の発展に大きく貢献することが期待されています。関心のある方はぜひ、展示会に足を運んでみてください。

ハイケム株式会社について

ハイケムは、東京都港区に本社を置く化学品商社兼メーカーです。医薬品や食品、農薬を始めとするライフサイエンスから最先端のエレクトロニクス部材に至るまで、幅広い製品と技術を取り扱っており、脱炭素技術の開発にも力を入れています。さらに、常に革新的な製品やサービスを提供し、グローバルに事業を展開することを目指しています。