小売業界向けWMS構築に向けた新たな協業が始動
株式会社シーネット(本社:千葉県千葉市)は、サイバーリンクス、リンネットの2社と協業し、流通BMSに対応した標準的な倉庫管理システム(WMS)の開発に取り組むことを発表しました。この取り組みは、小売業界や卸業者のデータ連携を強化し、EDIを用いることでシステムの統合を図り、小売業・卸業にて迅速かつコスト効率的なWMSの導入を可能にすることを目的としています。
背景
現在、小売業界ではデジタル化が急速に進展し、サプライチェーン全体におけるデータの連携がますます重要になってきています。しかし、EDIやWMSといった複数のシステムがそれぞれ独自に最適化されているため、業務効率を著しく妨げる原因となっています。特に、EDIの導入が進む中、WMSとのカスタマイズが必要であり、多くの企業がコストの増加に悩まされています。
シーネットは、これまで「つなぐ」というテーマのもと業務効率化に力を注いできましたが、流通BMSに標準対応したWMSを提供することで、業界全体のデータ連携を一層容易にし、小売や卸、物流事業者各々が利点を享受できる環境を整備したいと考えています。
取り組みの詳細
この協業における具体的な役割は以下の通りです。
- - サイバーリンクス:クラウドEDIプラットフォームの提供。
- - リンネット:流通BMSに関連するヒアリングおよびマッピング(データ変換)を実施。
- - シーネット:WMSの標準化を推進。
また、このプロジェクトにおいては、学習院大学の河合亜矢子教授をアドバイザーに迎え、流通BMSとWMSのデータ連携がもたらす業界全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)の効果について専門的な助言を受けながら進める予定です。
この取り組みを通じて、シーネットのWMS「ci.Himalayas/X」に流通BMSの標準取り込みフォーマットが導入され、サイバーリンクスのクラウドEDIプラットフォームと連携することによって、両システム間の迅速なデータ連携を実現します。データ変換においては、リンネットが支援し、低コスト・短納期を実現する仕組みを構築します。
期待される効果
この取り組みにより、小売業や卸業、物流業界に以下のメリットが提供される見込みです。
- - 短納期・低コストでのWMS導入
- - EDIとWMSのスムーズなデータ連携
- - 小売業界における物流DXの促進と業務負担の軽減
- - 小売・卸・物流の全体最適化の実現
小売や卸業者では、受発注業務の効率化が進み、物流では在庫管理の最適化が可能となります。これにより、3社間のデータ連携が迅速化し、業務負担が軽減される見通しです。
今後の展開
シーネットは、流通BMS対応に留まらず、必要なシステムを柔軟に拡張し、小売業界全体の効率化を支援していきます。まずはEDIとWMSの標準化を推進し、その先の物流DXの実現に向けて3社でさらなる連携強化を図る予定です。具体的な進展として、2024年3月4日から7日に開催されるリテールテックにて、サイバーリンクスのブースで本取り組みに関する詳細を紹介します。また、ブース内セミナーも企画されていますので、ぜひご参加下さい。