四万十町、対話の達人へ
2025-05-29 18:44:14

「楽しい対話の文化」を育む新たな試み!高知県四万十町が町民ファシリテーター養成講座を初開催

高知県四万十町が描く未来:対話の力で地域を活性化する新たな挑戦

高知県の中西部に位置し、清流四万十川が流れる美しい町、四万十町が、地域づくりにおける新たな一歩を踏み出します。この度、町は「町民ファシリテーター養成講座」を初めて開催することを発表しました。これは、地域住民一人ひとりが主体的に参加し、活発な対話を通じて課題解決や未来像の形成を進める「楽しい対話の文化」を町全体に根付かせることを目指す、画期的な取り組みです。

なぜ今、ファシリテーション能力が求められるのか?

現代社会において、多様な意見が交錯する場では、ただ話し合うだけでは建設的な結論に至らないことも少なくありません。会議が一方的な発言で占められたり、特定の意見に偏ったり、あるいは発言しづらい雰囲気があったりと、対話の質が地域づくりの成否を左右する時代において、誰もが安心して意見を表明し、建設的な合意形成へと導く「ファシリテーション」の技術は不可欠となっています。四万十町は、この喫緊の課題に対し、町民自身がそのスキルを習得する機会を提供することで、自律的な地域運営の基盤を築こうとしています。

「日本型ファシリテーション」が拓く新たな可能性

本講座の最大の特徴は、日本人のコミュニケーションスタイルに合わせた「日本型ファシリテーション」を深く学べる点にあります。これは、とかく遠慮しがちな日本の会議文化において、参加者全員が平等に発言できるような空気を作り出し、それぞれの意見を丁寧に引き出しながら、最終的に全員が納得できる合意へと導くための実践的な手法です。単に議論をまとめるだけでなく、参加者一人ひとりが「自分たちの意見が活かされている」と感じられるような、心理的安全性の高い対話の場を創出することに重きを置いています。これにより、地域課題に対する住民の当事者意識を高め、より実効性の高い地域活動へと繋げていくことを期待しています。

実践的な漫才研修で楽しくスキルアップ!

講師には、会議ファシリテーター普及協会から、この分野の第一人者である釘山健一氏と小野寺郷子氏を迎え、実践的なノウハウを伝授します。彼らの指導は、従来の堅苦しい研修とは一線を画し、ユニークな「漫才研修」形式を取り入れる予定です。ユーモアを交えながら、実際の会議で直面するであろう様々なシチュエーションを想定し、参加者が実践的にファシリテーションスキルを習得できるよう工夫が凝らされています。楽しみながら学ぶことで、スキルがより深く定着し、すぐにでも地域の会議や集会で活かせるようになるでしょう。

誰でも参加可能、そして地域を支える存在へ

この講座は、6月下旬から全8回にわたって開催され、町内外を問わず、対話の技術に関心のある方であれば、どなたでも受講可能です。特定の資格や経験は問われず、町を良くしたいという意欲さえあれば、誰でも地域づくりの担い手となるチャンスが与えられます。

さらに、所定の受講回数や条件をクリアした参加者は、町から「町民ファシリテーター」として正式に認定されます。これにより、認定されたファシリテーターは、今後、町の様々な場面、例えば住民説明会、地域コミュニティの会合、NPO活動などにおいて、活発な対話の場を創造し、地域住民の声を結集する重要な役割を担うことになります。彼らが中心となって、四万十町は住民参加型の持続可能な地域づくりを加速させていくことでしょう。

四万十町のこの新たな挑戦は、地域社会の基盤を強化し、住民一人ひとりの潜在能力を引き出すことで、より豊かな未来を築き上げるための、まさに「協働と対話の文化」を創造する第一歩となるに違いありません。この取り組みが、他の地域にも波及効果をもたらすことが期待されます。


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