SCSKがIBM z17のホスティングサービスを開始
SCSK株式会社(東京・江東区)が自社データセンターに最新メインフレーム「IBM z17」を搭載し、2025年12月から「MF+ホスティングサービス(IBM z17)」の提供を始めることを発表しました。このサービスは、ハイブリッドクラウド環境における重要な構成要素として位置づけられており、顧客のメインフレーム・トランスフォーメーションに貢献することを目指しています。
メインフレームの重要性
金融機関や製造業、公共セクターを含む分野では、メインフレームが長年にわたり基幹システムの中核を支えています。これらのシステムは高い安定性と信頼性を誇りますが、レガシーシステムのタスクは非常に複雑で、刷新には大きなコストとリスクが伴います。それゆえ、全体の変革が難しいという課題があります。さらに、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進やAI導入に伴い、これらのシステムの活用方法にも新たな要請がかかるようになっています。
SCSKは日本IBMとの戦略的パートナーシップを2024年に締結し、ハイブリッドクラウドプラットフォームの提供を進めています。このパートナーシップに基づき、SCSKは「MF+」サービスを拡大してきました。今回の「IBM z17」の導入も、この流れの一環です。
MF+ホスティングサービス(IBM z17)の特長
この新しいホスティングサービスは、IBMメインフレームのシステム資源を顧客と共同で利用するマネージド・インフラストラクチャー・サービス形態です。SCSKの運用・保守の専門知識を活かし、顧客のインフラ管理の負担を軽減し、安全で柔軟なIT基盤を実現します。
AI活用の推進
「IBM z17」は、AIを活用した意思決定の最適化を特長としており、ハイブリッドクラウドに高度なAI機能を統合します。このことにより、重要なデータを有する顧客の基幹システムのパフォーマンスやセキュリティを強化し、意思決定の迅速化を図ります。
開発の迅速化
また、IBM z/OSの進化により、メインフレームの開発・運用が他のプラットフォームと同じツールやプロセスを使用できるようになりました。これによりメインフレームと他のプラットフォーム間のスキルのギャップを埋め、一貫性のあるDevOps体験とクラウドネイティブ開発手法を導入し、アプリケーションのリリース頻度を向上させます。
今後の展望
SCSKと日本IBMは「Hybrid by Design(ハイブリッド・バイ・デザイン)」の理念に基づき、さらなるプラットフォーム拡張を計画しています。既存のメインフレーム資産を最新のクラウドネイティブアーキテクチャへ適合させることで、顧客は段階的にIT基盤を最適化できるようになります。これにより、信頼性とセキュリティを兼ね備えた持続可能なITインフラサービスの提供を目指しています。
このように、SCSKはIBM z17を通じて新たなビジネス価値の創出に取り組んでおり、顧客のビジネスを支える重要なパートナーシップを築いていはずです。