次世代の移動を担うEVバス実験が豊中市でスタート

次世代の移動サービス実現へ、EVバスの実証実験が豊中市で開始

大阪府豊中市で、次世代の移動サービスとして期待されるEVバスの自動運転実証が行われることが発表されました。2025年3月26日から28日の3日間、地域住民や関係者に向けた大規模な実験が予定されています。このプロジェクトは、豊中市の市長である長内繁樹氏を筆頭に、関西電力、損害保険ジャパン、そして阪急電鉄といった多岐にわたる企業との官民連携によるものです。

自動運転レベル2の導入

本実証では、自動運転レベル2に対応した小型のEVバスが使用されます。この技術は、運転支援を部分的に自動化するもので、運転手がハンドルやブレーキ、アクセルを操作する際の負担を軽減します。実験は豊中市の新千里東町で行われ、安全で快適な移動体験を提供することを目指しています。

また、この実験ではEV向けのワイヤレス給電システムの社会実装に向けた調査も併せて行われます。これにより、今後の充電インフラ整備の参考となるデータが収集される予定です。

グリーンスローモビリティとの連携

豊中市では、すでにグリーンスローモビリティとして「モビとよ」を運行しています。この取り組みでは、電気モビリティを利用した低速の巡回サービスが提供されており、地域の魅力を高める活動として、また、安全・環境への配慮が求められる現代においても大きな意義を持ちます。

今回の実証実験は、このグリーンスローモビリティの一環として位置づけられ、地域全体の交通網を進化させる考えの下で進められています。

将来的な展望

得られた結果を基に、今後は「自動運転レベル4」のEVバスによる実証が計画されています。このレベル4では、特定の条件下で完全自動運転が可能となり、車両が運転手なしで走行することができます。これは行政と民間がしっかり連携し、より安全で利便性が高い地域社会づくりを実現するための重要なステップです。

自動運転技術は、交通の効率化や環境負荷の軽減に寄与するため、持続可能な社会の構築には欠かせない要素とされています。今後も豊中市の取り組みがどう進化していくか、注目が集まっています。