アイレットと理化学研究所が組むAI技術の医科学研究への応用

アイレット株式会社が国立研究開発法人理化学研究所との共同研究契約を締結し、最新のAI技術とGoogle Cloudを活用したデータ駆動型解析基盤を構築しました。医科学研究においてこの新しい取り組みがどのような意義を持つのか、詳しく見ていきましょう。

1. 研究概要と目的

本研究は、2024年7月1日から2028年3月31日までの期間にわたって行われます。その主な目標は、最新技術を駆使して医療における症状の改善をサポートすることです。医科学研究におけるデータの解析を効率化し、より良い治療法の提案を行うことが期待されています。

2. アイレットの貢献

アイレットは、Google Cloudの「Vertex AI」や「Cloud Vision API」、および「Cloud Data Loss Prevention（Cloud DLP）」といった最新の技術を活用し、画像、テキスト、数値データを効率的に処理するワークフローを整備しました。また、Cloud DLPを用い、個人を特定可能な情報を自動で検出し保護する仕組みを組み込むことで、データ解析の安全性と有用性を併せ持つ環境を構築しました。これにより、個人情報を守りつつ、研究データの精度を保証できるようになっています。

3. データ解析基盤の構築

アイレットは、データ駆動型解析基盤を通じて多種多様なデータの一元管理を可能にします。クラウドを利用することで、リモートでのスムーズなデータアクセスと解析が可能となります。そして、このシステムではデータの匿名化および仮名化処理を行い、研究の機密性を保持しつつ、新たな知見の発見へとつながる場を提供しています。

4. セキュリティの強化

データの送受信に関しては「VPC Service Controls」を利用し、ネットワーク境界を適切に管理することでセキュリティを強化しています。これにより、不正アクセスのリスクを低減し、安全なデータのやり取りを実現しました。

5. 今後の展望

アイレットは、これまでのクラウド導入およびAI開発での経験を基に、研究のスピードと精度を向上させる研究機関向けのソリューションを提供します。医科学研究の発展を支えるために、今後も最先端技術を積極的に取り入れた支援を続けていく方針です。

6. Google Cloudにおけるアイレットの実績

アイレットは2019年にGoogle Cloud Partner Advantageプログラムのプレミアパートナー認定、2021年にはマネージドサービスプロバイダ（MSP）の認定を受けるなど、Google Cloudを活用したソリューション開発に強みを持っています。2023年には、日本のパートナーとして初めて最新の認定も取得しています。