中小企業の賃上げ
2025-04-24 12:09:06

中小企業における賃上げの現状とその影響に迫る

中小企業における賃上げの実態とその影響



近年、中小企業が初任給の引き上げを行う動きが顕著になっています。2025年4月、株式会社ハッピーカーズが行った調査によると、過去3年間に新卒の初任給を引き上げた企業は75.4%に達したとのことです。この結果からは、賃上げの潮流が大企業だけでなく、広く中小企業にも波及していることがわかります。

初任給引き上げの理由



初任給を引き上げた企業がその理由として挙げているのは、まずは『採用競争力の強化(62.9%)』です。つまり、新卒人材の確保が企業の存続に関わる重要な要素であることが伝わってきます。また、『インフレ・物価上昇への対応(46.4%)』や『競合企業の給与水準に合わせる必要がある(41.4%)』といった意見も多く寄せられました。

このように、初任給の引き上げは単なる採用対策ではなく、既存の若手人材を確保し、早期離職を防ぐための施策ともいえるでしょう。若手社員への給与が上昇することによって、その後の職場定着にも繋がると考えられています。

既存社員への給与対応



しかし、新卒初任給の引き上げが進む中で、既存社員の給与問題も重要な議題です。調査結果によると、過去3年間に既存社員の基本給を引き上げた企業は『一部の社員を対象に行った(25.2%)』と『全社員一律で引き上げた(53.0%)』の二つに大きく分かれます。全社員を対象とした引き上げが半数を超え、インフレへの対応や待遇の改善が見られました。

その一方で、『若手社員(46.3%)』の給与が最も多く引き上げられる傾向にあり、企業としては未来の成長を見据えた人材への投資意識が高まっていることが伺えます。具体的には『10%未満(45.9%)』の引き上げが最も多く、実際に賃上げを行なっている企業は多いことが示されました。

経営者の賃上げに対する認識



経営者の層からも、現在の給与水準に対する自信が伺えます。調査では『やや高い方だと思う(55.3%)』が最多で、自社の給与水準に関して一定の評価を持っている経営者が多いことがわかります。しかし、従業員からの不満も根強く、約60%が自らの給与に満足していないと回答しており、経営者と現場の間に認識の差が見られる現実が浮き彫りとなっているのが現状です。

継続的な賃上げを進める障壁



今後の賃上げを実現するために必要だと考えられる条件として『売上・利益の拡大(59.4%)』や『労働生産性の向上(43.9%)』が多く挙げられました。中小企業特有の課題も多く、原材料費の上昇や人件費に対する負担が大きいとの声も聞かれます。賃上げを進めることが、そのまま企業の経営を危うくする可能性もあるため、慎重な判断が求められます。

まとめ



中小企業における賃上げの取り組みは進行中ですが、採用競争が激化する中での制度がうまく機能するかどうか、今後の経営戦略の鍵となりそうです。今後も変化する環境の中で、企業は持続的に賃上げを進めるために努力を続けなければなりません。また、個人レベルでも収入の選択肢を広げることが重要な現実となるでしょう。特に副業や独立といった多様な働き方の選択肢を持った方が良い時代が来るのかもしれません。


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会社情報

会社名
株式会社ハッピーカーズ
住所
神奈川県鎌倉市七里ヶ浜1-1-1
電話番号
0466-31-0818

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