情報通信業新入社員の特性を探る調査結果
2025年度に新たに情報通信業へ入社する新入社員を対象にした意識調査が行われ、その結果が注目を集めています。この調査は、累計20,000社450万人以上の組織開発や人材育成を手掛けるALL DIFFERENT株式会社と、ラーニングイノベーション総合研究所が実施しました。調査期間は2025年の3月25日から4月24日までで、対象者は3,933人にのぼります。
調査の背景
情報通信業は急速に進化するAIやクラウド技術により、次代の技術者に高い専門性や新技術への対応能力が求められています。そのため、新入社員たちはどのような意識を持ち、どのような職場環境を求めているのかを明らかにするために、この調査が行われました。
調査結果の概要
1.
入社を決めた理由:
「志望業界だったから」が42.3%と最も多く、特に情報通信業に対する興味が際立っていることが分かります。他業種に比べても、この割合は6ポイント以上高い傾向があります。
2.
将来担いたい役割:
将来的に「専門家」としての道を進みたいという回答が34.4%にのぼり、他業種よりも約10ポイント高い結果となりました。
3.
会社に期待するキャリア形成支援:
新入社員たちは「上司に相談できる機会」が52.9%と多く、キャリア形成を支援する体制の充実を強く望んでいることが明らかになりました。
4.
今後取り組みたい仕事:
「自身の成長につながる仕事」が47.8%で、他業種に比べて高い割合となっています。自分のペースで行える仕事の重要性も同様に見受けられました。
5.
スキルの習得について:
社会人1年目に必要とされるスキルは「ビジネスマナー」が70.9%で1位であり、特に「情報セキュリティ」や「デジタルスキル」にも高い関心が寄せられています。
新入社員の成長意欲
調査結果から、2025年度に情報通信業に入社する新入社員は、他業種と比べて成長意欲が強いことが分かりました。入社理由や将来的な役割への期待を含め、信息通信業界でのキャリアパスを前向きに捉えていることが特筆されます。彼らは自己投資に力を入れたく、自分の成長につながる環境を求めています。
まとめ
今後、企業側は新入社員の成長意欲を支えるために、相談の場や専門スキルの習得の機会を確保する必要があります。特に、プロジェクトアサイン時の目的・意義を明確にし、フィードバックを重視することが重要です。成長を支える雰囲気や文化を持つ企業は、長期的に見て新入社員の定着や業績向上に寄与するでしょう。これからの情報通信業界を支えるこれらの新入社員が、確固たる成長を実現できる環境づくりが求められています。