アップルワールドとティ・エス・ディが統合し、新たな未来を創造
2024年10月、株式会社アップルワールド(APW)と株式会社ティ・エス・ディ(TSD)の統合が実現しました。この統合は、旅行にさらに特化したサービスを提供するために行われたもので、旅行者とそれを支える業界関係者に向けた“次の未来”を共に築くことを目指しています。
統合に至ったバックグラウンド
アップルワールドは1991年に設立され、業界最大級のランドオペレーターアグリーゲーターとして、国内の旅行業界に大きな影響を与えてきました。APWは、3,000社を超える旅行会社に対して、150カ国以上のホテル情報を提供しており、さらに個人旅行者へのサービスも展開しています。一方のTSDは、20年間にわたり国際航空券の予約や、ホテル手配サービスを提供することで、旅行業界をバックアップしてきました。特に、クレジットカードに関連する事業も行い、旅行関連の多様なニーズに応えてきました。
2023年2月、じげんグループはTSDを完全子会社化し、その後、APWとTSDは連携を深め、共通のミッションを策定しました。これに基づき、両社の強みを融合させ、旅行者と業界を支える人々が新たな未来へ進むための後押しをするために、統合が決定されました。
統合の目的
現在、旅行商材はコモディティ化が進んでおり、予約や手配のプロセスは依然として煩雑です。これにより、情報の非対称性や多重下請け構造の問題が散見されます。新たに生まれるAPWは、両社のテクノロジーとオペレーションの融合によって、運営体制の効率化を図り、旅行業界のニーズに応じた新たなサービスを展開することが狙いです。
新サービスの展開概要
統合後の新生APWは、サービスの組み合わせを重視し生産性の向上を目指しています。たとえば、TSDの「Rikisha」とAPWの「APPLE WORLD」は、どちらも旅行会社向けのホテル予約手配サービスですが、その特性には違いがあります。「Rikisha」は普段使い向けにシンプルで強力な手段を提供し、一方で「APPLE WORLD」はAIを活用した高度な見積もり機能を持つため、複雑な旅行手配を効率的に行えるのが特徴です。これらのサービスを組み合わせることで、旅行会社はシームレスに必要なサービスを選択できます。
ブランドの再構築
統合にあたるCI(コーポレートアイデンティティ)の刷新も行われ、新たなブランドイメージには新コーポレートロゴが採用されています。従来の大文字表記から丸みのある小文字に変わり、旅行の流通の滑らかさを表現しています。ロゴ内の四分円は、未来への扉としたり、サービスの多様性を表すパズルの要素を取り入れています。
代表メッセージ
新生APWの代表取締役社長、深田健史氏は、新しい形での旅の可能性を広げたいと伝えています。「私たちは、旅によって得られる新たな発見と感動が、人生を豊かにすることを信じています。新生APWは、旅行者とそれを支える全ての人により良い未来を提供するために、さらなる努力を続けていきます。」
社会的影響と将来展望
今後は更なるサービス展開を目指し、DX(デジタル変革)の推進や、海外展開を視野に入れたM&Aも検討しています。すでに築かれた両社の歴史を踏まえ、選択肢を増やし続け、旅行者が求める様々なニーズに応えられるような体制を整えていくことが期待されています。
結束を強固にした新生アップルワールドが、旅行業界における未来の在り方を変えていくことでしょう。