今年の夏は全国的に記録的な暑さが続いており、その感覚は多くの人々に強く根付いています。株式会社トラストリッジが運営する「ELEMINIST」による調査の結果、ほぼ全ての回答者が猛暑を経験し、その影響を感じています。調査期間は2024年7月12日から21日まで、対象は20代から60代の男女50名。このコミュニティが体験した暑さ感覚を詳しく見てみましょう。
実際、72.0%の参加者が「かなり暑い」と感じており、28.0%が「まあまあ暑い」と回答し、「暑くない」と感じる人はゼロでした。また、76.0%の人々が2023年が「観測史上最も暑い年」だったことを踏まえ、2024年の夏はそれを超えると予測しています。このように、猛暑への危機感が高まっているのです。
その要因として挙げられるのが「地球温暖化」です。回答者の88.0%が猛暑の原因として地球温暖化を選び、さらに82.0%が気候変動を指摘。また、44.0%は都市の熱的環境を悪化させるヒートアイランド現象にも言及しました。これらから、現在の異常な暑さを実感しているだけでなく、将来のリスクについても真剣に考えている人が多いことが分かります。
特に、猛暑に伴う「地球温暖化の危機感」を全ての回答者が感じていることは驚くべき結果です。「とても感じる」という回答が88.0%に対し、「少し感じる」が12.0%。「あまり感じない」や「まったく感じない」という選択肢には誰も票を入れていませんでした。具体的な危機感として挙げられるのは、今後の気温上昇が外で過ごす環境を厳しくすることや、農業や生態系への影響です。
例えば、ある30代女性は「こどもたちが大人になる頃、真夏は外に出られない環境になると思う」と危機感を表明しており、農業への影響についても「温暖化が進むことでサンゴの減少や、農作物が育てづらくなる」と懸念を示しました。また、40代男性は「生物の生存を脅かすのが本当に怖い」と語り、今年の暑さが生態系に与える影響を深刻に受け止めています。
このような多くの人々の声から、地球温暖化がもたらす影響は、異常気象による農業や生態系への打撃として現れることが分かりました。さらに調査では、地球温暖化に対して行っている具体的な対策についても尋ねました。92.0%が「電気の無駄使いを防ぐ」と答え、84.0%の人が「冷暖房の適切な温度設定」や「食品ロスを出さない」(76.0%)、プラスチックごみを出さない(76.0%)などの対策に取り組んでいることが明らかになりました。
最後に、調査参加者たちが近年の猛暑を経てどのように考えているかも興味深い点です。40代男性は「CO2排出を抑制し、エネルギーの無駄を省く必要がある」と意識を高めており、実際の行動に繋げようという姿勢を見せています。30代女性も「コミュニティ全体でエネルギーを自給できるようにしたい」と未来への希望を述べました。
この調査結果からは、猛暑という現実が、地球温暖化に対する危機感を多くの人々に呼び起こしていることが明らかになりました。気候変動の影響は避けられない現実として、これ以上深刻な事態を防ぐために、個人レベルでできる行動や、広く意識を高めていく必要があります。