メディシノバのALS治療進展
2015-12-14 08:07:04

メディシノバ、ALSの治療薬MN-166に関する臨床試験でポジティブな中間結果を発表

メディシノバ、ALS治療薬MN-166の中間分析におけるポジティブな結果



2015年12月、米国フロリダ州オーランドにて開催された第26回ALS/MND国際シンポジウムでは、メディシノバ(MediciNova, Inc.)によるALS(筋萎縮性側索硬化症)治療薬MN-166の臨床試験の中間解析結果が発表されました。この結果は、治験主任責任医師であるカロライナ・ヘルスケアシステムのベンジャミン・リックス・ブルックス博士によって伝えられ、ALSにおける治療の新たな可能性を示唆しています。

臨床試験の概要



本試験は、ALSを対象としたMN-166のフェーズ2臨床治験で、最初の36名のデータが分析されました。特に注目すべきは、治験参加者のうち33名が二重盲検治験の6ヶ月にわたる過程を完了している点です。中間分析では、以下の3つの重要な結果が報告されました。

1. ALS機能評価スケールの改善: ベースラインと6ヶ月後のデータを比較したところ、治験参加群の悪化率が軽減されていることが確認されました。この評価はALSFRS-Rによって行われました。

2. 肺機能検査の結果: 難病の管理において、肺機能は特に重要です。MN-166投与群における肺活量の悪化率は月1.5%と緩やかであり、これも良好な結果とされます。

3. 非侵襲的換気補助器の必要低減: 治験中にNIV(非侵襲的換気補助器)が必要となる割合が低いことが示されました。

さらに、治療を受けた患者の安全性や認容性に関する懸念は無かったとのことです。

ALSについて



ALSは進行性の神経変性疾患で、脳や脊髄の神経細胞が損傷を受けることにより、筋肉が萎縮していきます。最終的には運動麻痺が進行し、生命維持に人工呼吸器が必要となることが多いです。診断後の平均的な生存期間はわずか2~5年とされており、米国には約30,000人の患者がいると推計されています。

MN-166(イブジラスト)とは



MN-166はイブジラストとして知られ、日本と韓国で喘息や脳梗塞後の症状改善に使用されてきた薬剤です。メディシノバは、この薬を元にALSなどさまざまな神経関連疾患の治療薬を開発中です。MN-166は、抗炎症作用と神経保護作用を燦然させており、これによりALS患者の生活の質を向上させる可能性があります。

結論



メディシノバのMN-166がALS治療においてポジティブな成果を上げたことは、病気に苦しむ患者およびその家族にとって、希望の光となることが期待されます。今後も本治験の詳細な結果が発表されることを待ち望んでいます。メディシノバは、今後も進行型多発性硬化症、ALSを含む神経系疾患の新たな治療法の確立に向けて研究を続けるでしょう。

会社情報

会社名
メディシノバ・インク
住所
東京都港区西新橋1-11-5新橋中央ビル5F
電話番号
03-3519-5010

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