液体アンモニア専焼ガスタービン開発が受賞
IHIとIHI原動機の共同プロジェクトである「液体アンモニア専焼2MW級ガスタービンコージェネレーション」が、2026年度のエンジニアリング奨励特別賞を受賞しました。この賞は、エンジニアリング分野において優れた功績を残した企業や個人に与えられるもので、IHIの先進的な技術が高く評価されたことを示しています。
プロジェクトの背景
本プロジェクトは、国立大学法人東北大学、産業技術総合研究所と連携し、NEDOのグリーンイノベーション基金事業として実施されてきました。目指すのは、環境に優しい発電技術の実現です。具体的には、液体アンモニアを燃料として使用するコージェネレーションシステムの開発に取り組んでおり、以下のポイントが特に評価されています。
1.
100%液体アンモニアの利用: 2022年に、液体アンモニアを燃料とし、CO2を排出しない発電を成功させました。この成果は、環境負担軽減に大きく寄与することが期待されています。
2.
長期耐久試験: IHIの相生事業所では、社会実装を見据えた耐久試験が行われ、期待通りの発電出力を達成しました。また、温室効果ガスである亜酸化窒素や窒素酸化物の排出抑制にも成功し、従来の天然ガス運転と同等の耐久性が確認されています。
3.
脱炭素価値の提供: 2025年の大阪・関西万博に向けて、アンモニア発電による脱炭素価値の提供を目指しています。
今後の展望
IHIでは、本プロジェクトを基に大型ガスタービンのアンモニア専焼化を2030年に実現させることを目指しています。現在、GEベルノバと協力し、実機サイズの燃焼器を使用してアンモニア100%燃焼の実証試験にも成功しています。この技術が実用化されれば、持続可能なエネルギー供給の実現に寄与できるでしょう。
さらに、燃料アンモニアのバリューチェーンの構築にも注力しており、アンモニアを用いた発電技術の社会的実装を進めていく考えです。これにより、環境負荷の軽減だけでなく、エネルギーの安定供給が可能となることが期待されています。
まとめ
液体アンモニア専焼ガスタービンの開発は、エネルギー産業において革新を提供する重要なステップです。今回の受賞は、その技術が業界内で高く評価されていることを強く示しています。IHIとIHI原動機のさらなる活躍が期待されます。