三菱UFJ銀行とブリッジインターナショナルの新たな挑戦
三菱UFJ銀行が、法人向けインサイドセールスのコール評価のプロセスに生成AIを導入することになりました。このプロジェクトは、ブリッジインターナショナル株式会社との共同作業によるもので、業務の効率化と顧客体験の向上を目指しています。
1. 導入の背景
三菱UFJ銀行は、法人向けに特化した非対面型の営業手法を進めており、その中心をアウトバウンドコールが占めています。更なる顧客との関係強化を図る中で、取引の活性化や顧客収益の提升が求められています。しかし、従来のコール評価は人手による作業であり、評価数が限られた上、評価者によって結果にバラつきが出るなど、いくつかの課題が存在しました。
これらの問題を解決するために、生成AIを活用したコール評価の自動化に着手することにしたのです。この新たな取り組みにより、評価の効率化と品質標準化を実現させ、より良い顧客体験を提供することを目指しています。
2. コール評価の詳細
ブリッジインターナショナルは、自社で開発した生成AIを活用したコール評価システムを用いて、2025年にインサイドセールスの評価自動化の本格運用を予定しています。このシステムでは、各通話に対して「総合評価」とともに、会話マナー、傾聴力、質問力、説明力、営業力、構成力といった主要な6項目に基づいた詳細評価を実施します。
生成AIが自動で出力する評価基準には、AからDまでの基準があり、各評価の根拠も明確に提示します。これにより、評価の透明性が増し、関係者全員が納得のできる評価プロセスを実現します。
今回のPoC(概念実証)では、ブリッジが独自に持つ評価基盤を三菱UFJ銀行の業務特性に応じてカスタマイズし、自動評価の適用可能性を評価しています。PoCは2025年6月から9月にかけて行われ、実際に運用できる精度を確認次第、正式な運用を開始します。
3. 今後の展望
銀行業界ではデジタル化が進む中、ブリッジインターナショナルは今後も生成AI等の先進的な技術を駆使し、営業活動の生産性を高め、顧客体験を向上させる取り組みを続けていく予定です。顧客にとっての利便性を一層高めるために、様々なテクノロジーの活用が期待されます。
4. 会社概要
ブリッジインターナショナル株式会社の正式名称は、法人営業改革支援サービスを提供している企業で、東京都世田谷区に本社を構えています。事業内容には、インサイドセールスのアウトソーシングやプロセス・テクノロジー事業、研修事業などが含まれ、全てが顧客のニーズに応えるサービスを提供しています。
業務改革や営業効率向上を求める銀行や企業が生成AIを活用する流れは今後さらに広がると予測されており、三菱UFJ銀行とブリッジインターナショナルが織りなす新たなビジネスモデルに大いに注目が集まります。