石田多朗の新アルバム『センス・オブ・ワンダー』が2025年10月にリリース決定

石田多朗の新アルバム『センス・オブ・ワンダー』 2025年10月リリース

2025年10月、作曲家でピアニストの石田多朗が新たなアルバム『センス・オブ・ワンダー』をリリースします。この作品は、レイチェル・カーソンの著書にインスパイアされ、感情の源を探求するものです。音楽を通じて「嬉しい」「悲しい」といった感情が生まれる直前の状態を表現する試みであり、音のメロディーがどのようにしてさまざまな感情に分岐していくのかに注目が集まります。

アルバムの内容とコンセプト

本アルバムはピアノソロと歌で構成されており、新作のオリジナル曲に加え、石田がこれまでに手掛けたサウンドトラックやNHK「とちぎ630」のテーマ曲も収められる予定です。全体のテーマは「センス・オブ・ワンダー」。これは、自然や未知のものに触れた時に感じる驚きの感覚を指し、石田はそれを単なる「感情」としてではなく、その感情が生まれる直前の根源的な感覚として捉えています。

彼は、ピアノのメロディーが同じでも、喜びにも悲しみにも変わる可能性があることに着目し、その感情の芽生える瞬間を音楽で表現しようとしています。このようなアプローチは、実に興味深く、聴く人に深い感動を与えることが期待されます。

YouTubeでの制作過程公開

現在、公式YouTubeチャンネルではアルバムの制作過程の映像が順次公開されています。これにより、石田多朗はリスナーとともに“音楽が形になる瞬間”を共有し、未完成から完成へと至る旅を体験できるようにしています。リスナーはこのプロセスを通じて、音楽をただ聴くだけでなく、創作そのものを楽しむという新しい体験を得ることができます。

石田多朗の背景

石田多朗はボストンで生まれ、サンフランシスコで幼少期を過ごしました。23歳から音楽の学びを始め、東京藝術大学音楽学部に進学。その後、大学院を卒業し、雅楽作曲に挑戦。在学中に坂本龍一氏に評価されたオリジナル楽曲「骨歌」を発表します。重度の精神疾患を経て栃木県那須に移住し、一時は音楽から離れたものの、音楽哲学を根本から見つめ直し、再び音楽の世界に戻ることを決意します。

直後の2022年、多くの賞を受賞したアカデミー賞作曲家アッティカス・ロスやレオポルド・ロス、ニック・チューバとの共同制作も果たし、この作品がSHOGUNのサウンドトラックとなりました。この音楽は多くの国際的な賞を受賞し、以降も雅楽と現代音楽、西洋音楽を融合した作品で高評価を得ています。文化イベントのプロデュースや音楽監督としても活動の場を広げる一方、最近では弦楽器やピアノを融合した新たな楽曲の発表や、ソロ作品の演奏も始めています。