学生のアイデアが輝く!旧芝離宮恩賜庭園での文化体験提案
2023年、旧芝離宮恩賜庭園において、株式会社世界貿易センタービルディング(WTC)と東京都市大学が共同で実施した産学連携プログラムの最終審査会が行われました。このプログラムは、学生たちが提案する文化体験施設とPR施策のアイデアを競い合うもので、独創的な考えが次々と発表され、審査員たちを驚かせました。
産学連携による新しいアイデアの創出
最終審査会では、学生チームが調査結果に基づいた独自の提案を翔け抜け、そこでは実務に精通する人々との連携が大きな力となりました。特に新たに導入された「メンター制度」により、WTC社員や都市生活学部の教授たちと学生が対話を重ね、実践的で現実に即したアイデアが数多く生まれました。
提案された文化体験施設の数々
最優秀賞:マネズ「季和苑」
このチームは、報奨旅行を目的に訪れる外国人に向けた「季和苑」という文化体験施設を提案しました。弓道や茶道を中心に、日本の四季を感じることができる体験が強調されており、その評価が非常に高まりました。
ベストイノベーター賞:O3A2「盆栽による文化体験」
この提案では、旧芝離宮恩賜庭園の文脈にそった「盆栽」に焦点をあて、文化体験を通じて日本文化への理解を深めることが目的とされています。学生たちは地域住民との繋がりを重視し、文化の継承にも寄与することを狙いました。
ベストパフォーマンス賞:錦鯉「Neo和景」
若者とオフィスワーカーをターゲットに、旧芝離宮を背景にした「ネオ和菓子」の体験が提案されました。文化の再認識と新たな魅力を求める提案として高い評価を受けました。
ベストデザイン賞:ハナミズキ「陶芸体験」
「いってきます」と「ただいま」をテーマにした陶芸体験型文化施設が提案され、時間や情緒を考慮した作品が完成度の高いプレゼンテーションとして称賛されました。
学生たちの声
学生たちは、実際のまちでの体験が大いに役立ったと感じており、実務者からのフィードバックが提案の質を向上させたと語っています。また、浜松町と旧芝離宮という環境が持つ魅力に気づき、「都心にあるオアシス」としてのマーケティングの可能性を実感したことも挙げられています。
未来に向けた展望
東京都市大学の坂井文副学長と北見幸一准教授は、学生が関与することで新たなアイデアや知見が生まれることを強調しました。一般社団法人浜松町芝大門エリアマネジメントの鈴木達人理事も、こうしたプログラムを通じて地域の学びが直接的にまちづくりに還元されることに期待を寄せています。
このように、学生たちが提案した文化体験施設は、旧芝離宮恩賜庭園という歴史的な背景を持つ場所で、新たな価値や魅力を生み出すことを目的としています。今後もこのプログラムが続く限り、多くの学生が地域に貢献する機会を得られることを期待しています。