イーウェルとマーソ、法人向け健診WEB予約サービスを実現
国内の健康診断の予約方法が従来の電話やFAX中心だった中、株式会社イーウェルとマーソ株式会社は、2025年4月より法人向けに健診WEB予約サービスを本格化させると発表しました。このサービスは、利用者、健康保険組合、健診機関の三者をオンラインで直接つなぎ、業界の先進的な取り組みとして注目されています。
背景と課題
現在、日本全国で行われている健康診断の予約は、主に電話やFAXを通じて行われています。このため、利用者は健診機関の営業時間内にしか予約を行えず、特に仕事を持つ人々にとっては不便な面が多く、結果的に受診を諦めてしまうケースが目立ちます。さらに、健康保険組合にとっては加入者の健診受診率が後期高齢者支援金や保険財政に影響するため、特に被扶養者の受診率を上げることが求められています。予約にかかる不便さが受診率低下の要因となり、保険財政を圧迫する要因にもなっています。
取組内容
イーウェルは150以上の健康保険組合を対象に健診事務代行サービスを提供し、年間で550,000人以上を支援しています。一方、マーソは1,700以上の健診機関と連携し、業界で最も多くの施設を掲載する「MRSO.jp」を運営しています。
2023年に両社が資本業務提携を果たした後、協力を通じて新たな法人向け健診WEB予約サービスが試験導入され、その結果を受けて2025年4月に正式にサービスを開始します。これはイーウェルの健診事務代行サービスに、マーソの「MRSO.jp」に基づくWEB予約機能を組み込んだ形となり、現在90以上の健康保険組合と500を超える健診機関での導入が決まっています。
新サービスの利便性
新たに提供されるこのサービスにより、利用者は24時間365日いつでもオンラインで手軽に予約が可能になります。これによって、電話予約時に行っていた健康保険組合への手続きも不要になり、手間が大幅に軽減されることが見込まれています。また、健康保険組合にとっては、受診率が向上することで、健康保険財政も改善される期待が寄せられています。さらに健診機関においても、予約業務の負担軽減が実現され、直前予約や未予約層の受診促進が見込まれるなど、三者にとっての利益が見込まれています。
今後の展望
イーウェルは今後、法人向け健診WEB予約サービスの導入拡大を進め、新たな健康保険組合や企業からの顧客獲得に取り組んでいく予定です。そして、WEB予約を活用した健診事務代行サービスの付加価値向上を目指し、健診業務のさらなる合理化を図ります。一方のマーソも、提携する健診機関の増加を図りつつ、提供するWEB予約サービスの向上に向けた改善を継続していく方針です。
両社は、今後とも利用者、健康保険組合、健診機関の三者にとってのメリットを追求し、質の高い健診サービスの普及を目指しています。どこでも手軽に健診の予約ができる時代が到来する中、これらの動きは、健康維持や予防医療の観点からも重要な意義を持つといえるでしょう。
企業情報
マーソ株式会社
- - 所在地:東京都港区虎ノ門4-3-1 城山トラストタワー17階
- - 設立:2015年2月
- - 資本金:1億円
- - 事業内容:人間ドック・健診予約サイト「MRSO.jp」の開発・運営
- - 公式サイト
株式会社イーウェル
- - 所在地:東京都千代田区紀尾井町3番6号 紀尾井町パークビル
- - 設立:2000年10月2日
- - 資本金:499,992,500円
- - 事業内容:福利厚生サービス、健康支援サービス、マーケティング支援、セルフケアサービス等
- - 公式サイト