ブラジリアン・ファニチャー・デザイン展の魅力
2019年7月8日から11日まで、駐日ブラジル大使館で「ブラジリアン・ファニチャー・デザイン: モダニズム最後の発現」という展覧会が開催されます。当展覧会は、世界中のデザイナーズヴィンテージ家具を取り扱う「ATELIER GALLERY」と、名設計者のリ・エディション家具を展示する「CASA DE」が共に手掛けるもので、ブラジルの特色あるデザインを初めて紹介する機会となります。
展覧会の背景
ブラジリアン・デザインという用語は、おそらくあなたにはあまり馴染みがないかもしれません。これは、ブラジルのデザインが近年になって評価されるようになったためです。ミッドセンチュリー期に活躍したブラジルの建築家やデザイナーたちの作品は、正当な評価を受けることが難しい状況にありました。その理由の一つは、個々の住宅用に特化したデザインのため、量産品とは異なり大衆に広く知られることがなかったことです。また、ブラジル独特の熱帯木材の気候により、海外への輸出が困難だったことも要因です。しかし最近では、海外での専門ギャラリーのオープンが相次いでおり、ブラジルデザインへの注目が急速に高まっています。
展示されるデザイナーたち
本展覧会では、デザイン界の巨星であるオスカー・ニーマイヤーをはじめ、リナ・ボ・バルディ、ジョゼ・ザニーネ・カルダス、セルジオ・ロドリゲス、パウロ・メンデス・ダ・ロシャなど、ミッドセンチュリー期に名を馳せた9名のデザイナーの貴重な作品が一堂に展示されます。特に注目のリナ・ボ・バルディは、サンパウロ美術館や自邸などの著名な建物でも知られる女性建築家で、彼女がデザインした椅子も展示されます。また、ジョゼ・ザニーネ・カルダスは、異色の家具デザイナーで、特に大衆向けのデザインに革新をもたらしました。彼の初期と後期の作品の対比も、観客に新たな視点を提供するでしょう。
展覧会の意義
今回の展覧会は、日本においては初の試みであり、ブラジリアン・デザインの本質と奥深さを体験する貴重な機会です。これまでのブラジルデザインが受けてきた偏見や誤解を解きほぐし、観客に新たな発見を促すことが狙いです。ブラジル文化の豊かな側面を知る良いきっかけとなることでしょう。
開催情報
- - 会期: 2019年7月8日(月)〜7月11日(木)
- - 会場: 駐日ブラジル大使館
- - 住所: 東京都港区北青山2-11-12
- - 入場料: 無料
- - 開催時間: 10:00~17:00
ブラジリアン・ファニチャー・デザインの真髄を知るために、ぜひこの機会に訪れてみてはいかがでしょうか?