ダイエットに関する意識調査：40代以上の7割が「痩せにくさ」を実感

ダイエットに対する意識調査：年齢と共に増す「痩せにくさ」

近年、ダイエットを試みる人々が増加していますが、その一方で多くの人々が結果を出す前にその努力をやめてしまう現実があります。江崎グリコが実施した意識調査によれば、40代以上の男女の77%が過去に比べて「痩せにくくなった」と実感していることが明らかになりました。特に、40代ではその割合が76%にも達し、年代が上がるごとにこの意識は強まる傾向にあります。

調査結果から見えたダイエットの壁

調査では400名の20代から50代の男女に対し、ダイエット経験について質問が行われました。その結果、63.9%が過去にダイエットを試みたものの、その成果を感じる前に諦めてしまった経験があると答えています。ダイエットを中断する理由として最も多かったのは「我慢することが多くストレスを感じる（56.6%）」というものであり、次いで「モチベーションが続かない（52.6%）」や「日常に習慣として定着しにくい（36.2%）」といった回答も挙がりました。

特にダイエット離脱者の56.0%が「1か月継続の壁」に直面しており、多くが短期間内に挫折していることが浮き彫りとなりました。このような現状は、多くの人々が「痩せなければならない」というプレッシャーや、過度な我慢が健康的なライフスタイルの障害となっていることが示唆されています。

短鎖脂肪酸の役割

また、ダイエットの難しさを軽減する手段として注目されているのが、腸内細菌が生成する代謝物質「短鎖脂肪酸」です。江崎グリコは2022年から「タンサ脂肪酸プロジェクト」を立ち上げ、短鎖脂肪酸の健康効果についての研究を進めています。具体的には、独自のビフィズス菌と水溶性食物繊維イヌリンを取り入れた食生活の促進が、基礎代謝を向上させ、安静時のエネルギー消費を増加させることを示しており、これが太りにくい身体づくりにつながる可能性があります。

エネルギー消費の新たな理解

調査によると、筆者の考える「安静時のエネルギー消費量」の重要性を理解している人は約28.8%と少数派でした。実際には、日常生活の中で何もしていないときに消費されるエネルギーが全エネルギー消費の約60%を占めるとも言われています。このため、日常的に運動をするだけでなく、腸内環境を整えることがダイエット成功のカギとなるでしょう。

健康的な食生活の提案

短鎖脂肪酸を効率的に生成するには、腸内環境を整えるための食生活が不可欠です。具体的には、野菜や果物、きのこ類から得られる食物繊維やオリゴ糖が大切です。例えば、イヌリンを多く含むごぼうやチコリ、フラクトオリゴ糖を含むバナナなどがその例です。これらの成分が腸内で短鎖脂肪酸を生み出すためのエネルギー源となるのです。

まとめ

現代社会において、ダイエットは多くの人にとって重要なテーマですが、ストレスや我慢が少ない健康的な方法で行うことが求められています。江崎グリコが推進する短鎖脂肪酸の研究は、ダイエットの新しいアプローチを示しており、適切な食生活を通じて、楽しく続けられるダイエットを可能にする手助けとなるでしょう。これからのダイエットは、ただ痩せることを目的にするのではなく、腸内環境を整えることで、健康的に「痩せにくい身体」を作り上げることが重要と言えるでしょう。ぜひ、皆さんもこの新しい食生活を取り入れて、日々の健康維持に活かしてみてはいかがでしょうか。