近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性が高まる中、ノーコードツールが注目を集めています。企業が業務改善を図るためには、ITスキルを持たない従業員でも簡単に使いこなせるノーコードツールの導入が効果的です。その中で、一般社団法人ノーコード推進協会(NCPA)が新たに「NCPA認定ノーコードパスポート」を開始することを発表しました。
ノーコード推進協会は、2022年9月に設立され、140を超える企業や団体が参加し、さまざまな活動を行っています。しかし、個人がノーコードツールを学ぶためのきちんとした仕組みはまだ整っていないのが現状です。このような問題を解決するため、NCPAは2023年11月1日より一般社団法人としての活動を本格化させ、ノーコードパスポートを通じてノーコードスキルの普及を目指します。
ノーコードパスポートの概要
「NCPA認定ノーコードパスポート」は、ノーコードに関する基本的な知識を学べる機会を提供する認定制度です。この制度により、ノーコードツールの概念を理解し、それを活用する能力を客観的に証明することが可能になります。ノーコードスキルの標準は、特定のツールに依存せず、汎用的なものとして定義されており、ノーコードの知識を持つ人材を育成することを目的としています。
実際に、ノーコードパスポートは3つのスキルレベルに分かれており、それぞれ異なる認定要件があります。2024年1月には「サファイア」級が開始され、その後に「エメラルド」、最終的に「ダイヤモンド」が追加される予定です。これにより、段階的にスキルを向上させることができます。
認定資格一覧
「NCPA認定ノーコードパスポート サファイア」の取得に関する要件は以下の通りです。
- - NCPA所属団体が提供する「ノーコードパスポート認定講座」を受講
- - NCPAが提供する「ノーコード基礎講座」を受講
- - NCPAが実施する「ノーコードパスポート試験」に合格
受験費用は5,000円(税抜き)で、2024年1月には詳細がNCPAのWebサイトにて発表される予定です。また、試験運営のシステムには、実績のあるデータミックス社の「Excert」を採用し、スムーズな受験環境を提供します。
初年度の受験目標
初年度の受験者数の目標は1,000名です。これを達成するために、NCPAはさまざまな取り組みを行っていきます。
一般社団法人ノーコード推進協会の背景
NCPAは、2023年11月1日に一般社団法人化される前は任意団体として設立されていました。この期間中に、ノーコード宣言シティープログラムや日本ノーコード大賞などの活動を進めてきました。今後、法人化を通じてより一層、ノーコードに関する情報発信や教育活動を充実させていく予定です。
結論
ノーコードは業務アプリケーションの構築を容易にし、非ITエンジニアにとっての障壁を取り除きます。NCPAの新たな取り組みが、多くの人々にノーコードの可能性を理解し、実際に利用する手助けとなることが期待されます。今後の展開に目が離せません。