松岡正剛、自伝の発売へ向けて
2025年8月18日、異能の編集工学者として知られる松岡正剛の初の自伝『世界のほうがおもしろすぎた――ゴースト・イン・ザ・ブックス』が出版されます。この自伝は、彼が生前最後に行ったロングインタビューをマルっと再録したもので、松岡の人生について深く探る内容となっています。彼が抱いていた思いや編集に対する関心、そして時代に対する独自の視点が描かれています。
編集者・松岡正剛の足跡
松岡正剛はいわゆる「若者の教祖」や「知の巨人」と呼ばれ、多くのレッテルを嫌ったことで知られています。彼の真のアイデンティティは「生涯一編集者」でした。物心ついた頃から持っていた自己同一性への疑問は、彼の編集という仕事の原点を作り上げました。その中で、彼は「遅ればせ」なる感覚を大切にし、独自の道を歩んできたことを語ります。
「松岡正剛ブックフェア」の開催
自伝の発売を記念して、「松岡正剛ブックフェア」が全国各地の書店で行われます。ブックファースト新宿店やジュンク堂書店池袋本店などで、松岡の思考や業績に触れる機会が提供されることでしょう。詳細は松岡正剛事務所の公式サイトで発表される予定です。
自伝の目次
自伝は、複数の章に分かれており、それぞれ彼の人生の重要な瞬間や考えを反映しています。
- - 第1章:正体不明のゴースト
- - 第2章:「世界」のおもしろみとメディアへの憧れ
- - 第3章:アルス・コンビナトリア事始め
- - 第4章:すべてはアナロジーのために
- - 第5章:編集工学の胎動と脈動
- - 第6章:編集の国から生まれた学校
- - 第7章:歴史の網目のなかで千夜千冊を紡ぐ
- - 第8章:虚に居て実を行う
これらの章のまとめを通して、松岡の知識の幅広さや持ち続けてきた熱い情熱を感じ取ることができます。
松岡正剛の影響力
松岡正剛は、編集工学を確立し、さまざまな知識を編集という視点から考察する力を持った人物として、多くの人々に影響を与えてきました。彼の著書には『知の編集工学』や『花鳥風月の科学』など、知的なアプローチを体験できる作品が多数存在します。どれも彼自身の思考と経験が色濃く反映されています。
彼は2000年からインターネット上で「千夜千冊」を連載し、2024年には文庫シリーズ「千夜千冊エディション」を刊行しました。その足跡は、ただの編集者に留まらず、文化や歴史の視点から幅広いジャンルにわたり発信されています。
最後に
この自伝『世界のほうがおもしろすぎた』は、松岡正剛の思考や生きる力を知るための貴重な資料となるでしょう。彼の生涯を振り返り、さらに彼の編集理論に触れる機会をぜひ逃さないでください。出版日の2025年8月18日を楽しみにしていましょう!