ダイキンがPoppy社に出資
2025-03-26 16:25:26

ダイキン、米Poppy社への出資で省エネと健康空間の実現へ

ダイキン工業が米Poppy社に出資



ダイキン工業株式会社は先日、米国カリフォルニアに本社を置くPoppy Health, Inc.(以下、Poppy社)への出資を完了した。ダイキンの米国子会社であるダイキン・アプライド・アメリカズ社を通じて、Poppy社と協力し、建物の省エネルギー、居住者の健康促進、さらには脱炭素化を支援するためのスマートな空調システムの導入を加速させる事を目指す。

この出資は、ダイキンの企業としての使命、すなわち健康で快適かつ持続可能な空間を創出するという目標と一致している。Poppy社は、空気のパフォーマンスを可視化し、エネルギーの無駄を減少させ、温室効果ガスの排出量を低減するための重要なテクノロジーを提供しており、ビルのオーナーやエンジニアにとって貴重なパートナーとなる。

Poppy社の先進的な技術



Poppy社は、室内空気質(IAQ)の管理に特化した技術を持っており、その特許技術によるリアルタイムの空気測定システム及び換気最適化ソリューションは、業界標準であるASHRAE Standard 241に含まれることが決まった。これにより、ビルのオーナーは安全で持続可能な空気環境を維持しつつ、エネルギーコストを削減することが可能となる。

協業により、ダイキンは自社の機器やサービス戦略を一層強化し、顧客の脱炭素化目標の達成に貢献することが期待されている。Poppy社の技術によって、ビルオーナーや施設管理者は換気の過不足などの非効率な部分を特定し、最適な室内空気質の維持とともに省エネを促進するための洞察を得ることができる。

フィールド試験での成果



出資に先立ち、ダイキンとPoppy社は様々なタイプの建物において、空気のリアルタイム測定技術のフィールド試験を実施した。この試験では、商業オフィス、医療機関、教育機関、ホスピタリティ業界など、幅広い分野にわたる70の建物で行われた。結果として、65%の現場で過剰換気が見受けられ、省エネの可能性があることが明らかとなった。一方、さらに25%の現場では換気不足が指摘され、この改善が急務であることが示された。

加えて、Poppy社の技術により、顧客は関連規格に合わせて空調機器及びフィルターデバイスの更新に伴う影響を定量的に測定することができる。これは、運用の効率性を高める大きな手助けとなる。

ダイキンの革新への取り組み



ダイキンは2019年11月に、技術開発と高性能なソリューションの提供を進めるための「テクノロジー・イノベーションセンター CVC室」を設立し、これまでに20社以上のスタートアップ企業に出資を行ってきた。今後もグローバルなビジョンのもと、様々な分野で新たなパートナーと強固な関係を築くことでオープンイノベーションを進めていく方針である。

企業の意義



ダイキン・アプライド・アメリカズ社のCOO、西脇優氏は、業界の施設オーナーや運営管理者が、省エネ改善や居住者体験の向上の機会に気づいているものの、最適な投資を見出すことが困難であることを指摘。Poppy社の革新的な空気測定技術によって、こうした課題が解決の道筋を見出すことが期待されている。

一方、Poppy社の共同CEOであり共同創業者のSam Molyneux氏もダイキンの技術力に期待を寄せ、共通のビジョンをもって省エネと持続可能性を追求することにワクワクしている様子だ。彼の期待通り、両社の協業は大規模な顧客基盤へのテクノロジー提供を進め、組織が最適な室内環境を確保し、光熱費や二酸化炭素排出の削減を実現する助けとなるだろう。

Poppy社の背景



Poppy社は、商業ビルの換気最適化を目指すリアルタイム空気測定技術の先駆者であり、2019年にシリコンバレーで設立された。創業者たちは様々な企業や学術機関の実績を持ち、業界の限界を挑戦する力を秘めている。クラスAビルの75%が過換気に陥る中、Poppy社の技術は年間エネルギー使用の10%以上の削減を実現しながら室内環境の健全性を維持している。これにより、同社は北米全域のビルオーナー及び管理者と連携し、エネルギー効率の向上を図っている。多くの大手企業や不動産業者とも提携関係を築いており、今後の展開にも注目が集まる。

もっと詳しい情報はPoppy社の公式サイトを訪れて確認してほしい。

会社情報

会社名
ダイキン工業株式会社
住所
電話番号

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