90年代カルチャーを徹底解剖!ヒットの秘密に迫る!
1993年から1998年。この6年間は、日本のエンターテインメントシーンにおいて、まさに黄金時代でした。音楽、ドラマ、バラエティ、CM、そしてアニメと、様々なジャンルから次々と大型ヒットが生まれ、数多くのスターが誕生した時代です。
本書『新・黄金の6年間 1993-1998~ヒットソングとテレビドラマに胸躍らせた時代~』は、この時代の隆盛を支えた要因を徹底的に分析し、その魅力を余すことなく伝えています。
なぜこの6年間は輝いていたのか?
本書では、音楽プロデューサーとして一大ブームを巻き起こした小室哲哉の活躍から、国民的アイドルグループSMAPの隆盛、そして、天才シンガーソングライター宇多田ヒカルの衝撃的なデビューまで、数々の象徴的な出来事を詳細に解説しています。
さらに、ZARD、Mr.Children、PUFFY、SPEEDといった、今もなお愛され続けるアーティストたちのヒット曲や、その背景にある音楽シーンの変化にも焦点を当てています。
ドラマにおいても、『高校教師』や『ロングバケーション』といった社会現象を巻き起こした作品から、『踊る大捜査線』といった新しいタイプの刑事ドラマの登場まで、当時のテレビドラマがいかに視聴者の心を掴んだのかを、様々な角度から考察しています。
時代の空気感と、ヒットの仕掛け
本書は、単なるヒット曲やヒットドラマの羅列にとどまりません。それぞれの作品が生まれた時代背景や社会情勢、そして、それらがどのようにヒットに繋がったのかといった「仕掛け」の部分にも深く切り込んでいます。
例えば、1994年に大ヒットした小沢健二の『LIFE』は、それまでサブカルチャーだった「渋谷系」を一気にメジャーシーンへと押し上げました。この出来事を背景に、当時の若者文化や音楽シーンの変化を丁寧に解説することで、読者は当時の空気感に浸ることができます。
また、安室奈美恵の圧倒的な人気と、そこから生まれた「アムラー」現象、そして、モーニング娘。の誕生や、ダウンタウン松本人志の『遺書』の大ヒットなど、様々なトピックを通して、90年代のカルチャーがいかに多様で、エネルギッシュであったかを描き出しています。
著者について
本書の著者である指南役(しなんやく)氏は、メディアプランナーとして長年活躍してきた人物です。数々のテレビ番組や映画の企画・制作に携わってきた経験から、エンターテインメントの深層を熟知しています。
氏の鋭い分析と、豊富な知識に基づいた解説は、読者に90年代のエンタメシーンを深く理解させ、そして、その魅力を再発見させてくれるでしょう。
まとめ
本書『新・黄金の6年間 1993-1998~ヒットソングとテレビドラマに胸躍らせた時代~』は、単なる懐古趣味的な作品ではありません。90年代のエンターテイメントシーンを多角的に分析することで、現代のエンタメにも通じる普遍的なテーマを提示しています。
当時の青春時代を懐かしむ方、あるいは、今のエンタメシーンを考える上で、過去を振り返る必要があると考えている方にとって、必読の一冊と言えるでしょう。